AirMac Expressレビュー
先日AirMac Expressが到着していたのだが忙しくてセッティングしていなかった。
AirMacのセッティングが面倒なのではなくて我が家のオーディオとの接続が面倒なのである。
そもそも家のどこかにあるはずの丸形と角形の光変換ケーブルを探さなきゃならなかったし・・・(^_^;)
AirMac Expressは思っていた以上に小型で、PowerBook G4のACアダプタより一回り大きな感じで非常に軽い。
デザインもACアダプタと同じなので多少ありがたみが無いというか何というか・・・(笑)
これなら出張の際に持って行くことも可能である。
ブロードバンドの使用できるホテルのLANコネクターは必ずしも使いやすい位置にあるとは限らないので、今までは長いケーブルを這わせるか、使いにくい位置でむりやり使ったりしていたものだが、AirMac Expressを持ち歩けば非常に快適になるかもしれない。
(写真はクリックすると拡大。右の写真は下からAirMac Express、PowerBook G4のACアダプタ、iPodのACアダプタの順)
実際AirMac Expressのセッティングは至って簡単。
単純にインターネット接続できてオーディオが鳴るようにするには付属のCD-ROMからインストーラを起動しAirMacソフトウェアの4.0とiTunes 4.6をインストールする。
後は、すでにルータによるインターネット環境があればLANケーブルを接続するだけで即AirMacに接続してインターネット接続が可能だ。
(ケーブルを接続し正常に動作し始めるとグリーンのランプが点灯する)
注目のAirTunes機能にしてもAirMac Expressのオーディオアウトにオーディオ機器を接続し、iTunesの右下に現れるセレクタからAirMac Expressを選ぶだけでオーディオ機器から音が流れ始める。
いやはやお手軽なものだ。
AirTunesを使用するかの設定はAirMac 管理ユーティリティから行える。
ただ他人に盗み見されないようにセキュリティーをかけたり、既存のLAN環境に接続する人はたいして難しくはないもののAirMac 管理ユーティリティでそれなりのセッティングは行う必要が点は他のBase Stationと同じである。
またAirMacすべてに言えるのだが、独自でDHCPサーバ機能を持っているため、従来のLANがDHCPで接続している場合、AirMacと既存LANの機器でファイル共有などを行うことが出来なくなってしまう。
もし既存LANと共有をしたいのであれば、AirMac 管理ユーティリティの」の「ネットワーク」で「IPアドレスを割り当てる」のチェックを外すだけでAirMacから既存LANのDHCPサーバを使用できるようになる。
以前も書いたが私は従来PowerMac G4にローランドのUA5というオーディオインターフェースを使用し、光ケーブルによってアンプに接続している。
パソコンに搭載されているDAコンバータでは満足できないのでこのようにしているわけであるが、AirMac Expressには光オーディオデジタルアウトが付いているのに気づいていない人もいるのでは無いだろうか?
最近のMDなどに付いているのでご存じの方も多いと思うが、ステレオミニジャックと丸形光コネクターのハイブリッドタイプで通常のミニジャックを接続するとアナログ接続となり、光ケーブルをつなぐとデジタル接続となる便利なコネクタだ。
このコネクタから光ケーブルを介してオーディオアンプにデジタル接続することで音質を損なう要因は最小限となる。
私のアンプに付いている光インプットはすでにPowerMac G4に接続されているが、同軸のインプットが余っているのでaudio-technicaのデジタルセレクターAT-DSL5(現在は生産完了)を使用して光と同軸を変換してアンプに接続する。
AirTunes機能は無線LANを利用してストリーミングを行うことになるわけだが、実際に音を出してみた結果はストリーミングということを全く感じない非常に高品位のものである。
今まで私が使用していたiTunesの音楽再生環境と聞き比べてみたが全く遜色ないもので驚いてしまった。
ただ、AirMac Expressは音すべてをApple Losslessに変換してストリーミングするので、AACをApple Losslessに変換する際に音色が多少変わるようである。
我が家ではAACのままオーディオインターフェース経由でアンプのデジタルインに入れた方式の方が多少ふくよかな丸みを帯びたサウンドで、AirTunesの方が多少刺激的というか堅めの音という印象である。
しかし、同じソースで丹念に聞き比べないと解らない程度の差なので通常であれば全く気にならないだろう。
気になるのはどのぐらいのCPUパワーとネットワークの負荷を食っているかである。
再生させながらアクティビティーモニターでCPUパワーを見てみると以下の通り全く問題ない。
ネットワークの負荷は以下の通りでこれまた思った以上に低いと言うことが解るだろう。
Apple Losslessを使用しているのでかなりネットワークに無理をさせているのではないかと思っていたが全く問題ないようだ。
ちなみにAirMac Expressを既存LANとオーディオ機器に接続してあると、AirMac Extremeカード内蔵のPowerBook G4からだけではなく、既存LANに接続されたMacからでも、802.11bの初代AirMac経由でもAirTunesの再生を行うことが可能だ。
試しに2つのマシンからAirTunesによる再生を行ってみたが、さすがに2台から再生することはできなかった。
ところで私はPowerBook G4をリビングのすぐ手に届く場所においているが、PowerBook G4のディスクではすべてのCDを入れるには容量が足りない。
そこで音楽を鳴らしているのはもっぱらPowerMac G4 Cubeの役目となっている。
しかし、これは多少遠くにあるため曲やプレイリストの切り替えが面倒だった。
そのため離れた場所からでも操作できるようにわざわざ無線とジャイロを使用して空中で操作できるUltra GT Cordless Optical Mouseなども使ったりしている。(^_^;)
しかしiTunesの共有機能とAirTunesの機能をあわせて使用するとPowerMac G4 Cubeに入っている音楽をPowerBook G4で受けてAirTunesで再生できるのではないか?
早速やってみたところ何の問題もなく再生できてしまった。
そのときのネットワーク負荷は以下の通り。
これまた全く問題はない。
音色的にもPowerBook G4のディスク上にあるファイルを再生している時と変わったようには聞こえない。
Macとオーディオを接続するのにFMトランスミッターなどを活用している人もいるかもしれないが、FMトランスミッターのように不安定で音質の劣化も大きいデバイスとは比較にはならない。
AirMac Expressは音楽マニアには常識破りの恐るべきアイテムである。
ただ、AirTunesに対応しているのはiTunesだけというのは多少痛い。
Final Cut Proなど他のデバイスでも使用できるようにOSレベルで対応してもらいたいものだ。
またせっかくデジタルアウトが付いているのだからDVDプレーヤーが5.1サラウンドで慣らせるとさらに良いのだがTigerあたりで対応するのだろうか?
それよりiPodが無線LAN内蔵・・・いやそれは無理か・・・せめてiPodがアダプターなどでAirTunesに対応すると完璧なのだがどこか出さないかな?
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