世の中ではVideo版iPodの発表などが行われていた昨日。
その前の日には無責任な「Video iPodは出ない」なんて書き込みしておきながら全く書き込みできず・・・
昼はドタバタで、夜は1996年以来9年ぶりとなるキース・エマーソンの日本公演に行っておりました。
キース・エマーソンというとEmerson, Lake & Palmerというバンドのキーボードというかリーダーというか・・・まあ知っている人はかなりの歳というようなバンドです。
まあそんなキース・エマーソンの活動35周年を記念したワールドツアーの日本初日が2005年10月13日に行われました。
場所は大阪厚生年金会館 芸術ホールとなぜかキャパ1000人ちょっとの小振りなホールです。
東京では15日,16日に厚生年金会館大ホールで2日間行われますが、関西はキャパが小さいのであっという間にソールドアウトになったと聞きます。
さて、来日のメンバーは
Keith Emerson(key)
Dave Kilminster(g,vo)
Phil Williams(b)
Pete Riley(ds)
・・・ってエマーソン以外は全然知らない人たちですが、ジョン・ウェットンあたりと一緒にプレイしているようなメンバーのようです。
果たしてどんな演奏を聴かせてくれるのかドキドキです。
とりあえずコンサート前にはグッズチェック・・・(笑)
Tシャツ、トレーナー、キャップ、携帯ストラップなどがありましたが、パンフレット代わりのポスター「ポスターレット」なるものをみんな買っているのでつられてゲット。
こんな感じの写真で構成されたなかなかしゃれたグッズ。
あとお約束のTシャツ2種類も購入。
まあ良いのか悪いのかよく分からんデザインのTシャツです。
ステージ上にはポスターレットの写真と同じように懐かしのモジュラー型のmoogがセットされています。
初来日の時以来見ることの無かったモンスターマシンで、YMOや富田勲が使用したことでも有名。
しかしツアーには不向きのデリケートな楽器で、しかも30年以上前のビンテージ楽器ですからまともに音が出るのかとても心配・・・・
ただモーグシンセサイザーの生みの親ロバート・モーグ博士が今年の7月に亡くなったのでどうしてもツアーに使用したかったのかもしれません。(ムーグと読むのかモーグと読むのかという質問に博士は「モーグと呼ぶことにした」とmoogドキュメンタリー映画の中で語っています)
19時10分いよいよスタート。
サンサーンスの交響曲第3番ハ短調op.78 オルガン第二楽章がテープで流れる中メンバー登場。
●Karn Evil 9: 1st Impression, Part 2 (Brain Salad Surgery)
Welcome Back My Friend・・・・から始まるおなじみのオープニング。
案の定モーグのシーケンス音が出ませんでしたが、エンジニアが飛び出してきて一瞬で復旧。
最初メチャクチャPAのバランスが悪く焦りましたが、徐々に復旧してきます。
●Piano Concerto No.1 Third Movement (Works Volume I)
●Living Sin(Trilogy)
Living Sinとはかなり意表をついた選曲でびっくり。
●Bitches Crystal(Tarkus)
ボーカルがグレッグ・レイクじゃないのが不安だったわけですが、このあたりまで来て「Dave Kilminster歌うまいかも・・・」と気づき始めます。
後ろの席あたりからも「グレッグ・レイクに声似てない?」「ボーカル旨いよね?」なんて声が聞こえてきます。
全然違和感ありません。
さらにドラムとベースに関してはとんでもない巧さ!
EL&Pよりも演奏きまっているといっても過言ではありません。
ちゃんとしたバンドとして活動してもおかしくありません。
ただDave Kilminsterギターがんばっているようなのですが、多少音量が控えめなのでハモンドの1音でかき消されてしまうのが悲しいところ・・・まあキーボードが主役のコンサートですから・・・・
でも全曲に言えることですがギターを加えたアレンジも悪くありません。
●Hoedown(Trilogy)
●Country Pie(The Nice:Five Bridges)
かなりアレンジが違っていますが良いです。
Hoedownなんか「レゾナンス」ビンビンでした。
●新曲
「新曲をやる」というので期待したのですが、作曲がDave Kilminsterのようでエマーソンらしさが無いため、なんか今ひとつでした。(^_^;)
●Intermezzo from The Karelia Suite (The Nice:Ars Longa Vita Brevis)
ナイス時代の曲で、原曲はシベリウスのカレリア組曲。バカテクでカッコ良すぎます!
ここで、オケピットがせり上がり、アコースティックピアノが登場。
「地震とハリケーンの被災者に捧げます」ということでしっとりとピアノとアコースティックギターの曲を1曲
●Piano Solo +AG
さらにもう一曲ピアノオンリーでソロ
●Creole Dance(Live At The Royal Albert Hall)
オケピットが下がり再びバンドでの演奏が続きます。
●Touch And Go(Emerson, Lake & Powell)
●Lucky Man(Emerson, Lake & Palmer)
Lucky Manでは途中にグレッグ・レイクがKing Crimson時代の名曲「Epitaph」が入り、グレッグ・レイクへの挑戦ともとれる選曲です。
ここで初めてエマーソンによるモーグの演奏が入りますが、久々のアナログシンセは半端じゃない重厚感。
ミニモーグはよく聴く機会がありますが、モジュラーともなると元値は数千万円・・・真のモーグの威力を思い知りました。
●Tarkus〜Dr.solo〜
カット無しの全曲でした。
間にドラムソロが入るのですが、確実にカール・パーマーに勝っていました(^_^;)
インプロビゼーション部分ではエマーソン盛り上がりすぎて手が痛かったらしく血が出ていないか確認したりしていました・・・オイオイ張り切りすぎだよ・・・
●America (The Nice:ELEGY)
〜Rondo (The Nice:THE THOUGHTS OF EMERLIST DAVJACK)
今回はハモンドの上にOASYSキーボードが乗っていたので、オルガン揺らしたり倒したりナイフ挿したりはしませんし、リボンコントローラーもって走り回ったりもしませんが、相変わらず鬼気迫る演奏!年齢を感じさせません。
ちなみに、キーボードの背面から弾く逆引きで失敗してキーボードに突っ伏して落ち込み、観客に大受け。もちろん再度トライして見事な演奏を披露したのは言うまでもありません。
感動で目頭が熱くなる演奏でした。
最後はKarn Evil 9エンディングのシーケンスパターンをモーグで出しながら終わり、シーケンスパターンがだんだん早くなってゆく中手を振りながら退場。
ここからアンコールですがなんと・・・Dave KilminsterがツェッペリンのBlack Dogを歌い始め、最初ふざけているのかと思ったら、本気で演奏が始まってしまいました。
●Black Dog (Led Zeppelin IV)
まさかエマーソンのコンサートでZepの曲聴くとは思いませんでしたが会場大ウケ。
●Fanfare for the Common Man (Works Volume I)
最後は庶民のファンファーレで盛り上がって終了。
客席の明かりがついて、終演のアナウンスが流れ始めてもかなりの時間アンコールを求める手拍子が鳴りやむことはありませんでした。
とにかく良かった・・・
前回の来日より遙かに満足度の高い素晴らしい2時間でした。
ただ・・時々エマーソンが老眼鏡をかけてメモを取り出し、妙な日本語のギャグをかますのですが、日本語が下手すぎてすべりまくり・・・「え??なに??なに??今なに言った??」という感じでヒソヒソ、ザワザワ。
中身は「生理が来ないの・・・・どうして電話してくれないの?・・・」という下ネタだったりします・・・しょーもなさすぎるぞ!(>_<)
ウドーの人誰か止めてあげなさい!
15日16日は東京ですが、残念ながら忙しくていけません。
今回は毎回セットリストが違うという噂もありますので、東京行かれる方は楽しみですね。
東京ではギャグがすべらないことを祈ります(笑)
追記
15日の東京公演では、セットリストにHonky Tonk Train Bluesが加わったようです。
ギャグはよりパワーアップして、曲毎にボクシングの時に出てくるラウンドガールのような女性が曲紹介のプラカード持って出てきたとのこと。
さらに老眼鏡かけて読む日本語の下ネタもあったようで・・・よりスベっていたようです。
追記の追記
16日の東京公演ではラウンドガールは出てこなかったようで・・・やはり止められたのでしょう(笑)
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