表参道ヒルズ 謎のパラボラ
青山近辺で打ち合わせがあった際、ついでに表参道ヒルズをちらっと見てきました。
時間が無いので店舗を見ることはできなかったのですが安藤忠雄建築の最新作をとりあえず見ておく必要はあるでしょう。
地上は低層の建物にもかかわらず中にはいると地下にズドーンと吹き抜けていて、予備知識はあったものの驚きます。
天井にはムービングライトやプロジェクターが仕込まれています。
四角い箱も吊り下げられていますが、多分プロジェクターの映像が仕込まれているパソコンだと思います。
そんな天井の最上部にやたらに大きいパラボラが・・・
かなり大きいのがわかっていただけますでしょうか?
アップにするとこんな感じです。
ずっと見ていると時々ゆっくりと動き始めます・・・・まさにムービングパラボラ・・・ただし室内ですから衛星放送を受信するわけではありません。
正解はスピーカー。
コンサートシステムのメーカーMeyer SoundのSB-1というモデルでわずか10度という超指向性のスピーカーです。
超指向性なのでこのスピーカーの音は周囲の回廊には聞こえません。
まともにその音を聞きたいなら最下層のフロアーに行きましょう。
通常時、館内の環境音楽は、ポールに埋め込まれたスピーカーや、各フロアーの天井に設置されたシーリングスピーカーで再生されています。
プロジェクターで最下層の床に投影される映像、それにシンクロしたサウンド、それが表参道ヒルズの美しい環境を盛り上げてなかなか良い感じですね。
そんな最下層でたたずんでいると突然最上部から水の音や鳥のさえずりが異常にクリアな音で聞こえ始めかなり驚かされます。
気がつくとSB-1がこちらを向いていました。
通常反響の大きい空間では、残響によって音源がどこにあるか全くわからない状態になるのが普通ですが、SB-1の音はクリアそのもの。
展示会などで機材の展示は見たことあったのですが、音を聞くのは初めてです。
安藤忠雄が考えたのか、サウンドスケープの専門家が考えたのかは不明ですが、今までになかったコンセプトの環境サウンドシステムと言えるでしょう。(追記したblogの情報によって、照明デザイナーの伊東保典氏によるものと判明)
ずっと音が鳴っているわけではないので多少待たなければなりませんが、表参道ヒルズへお越しの際は是非最下層へ行って、そんなことも意識しながら音を聞いてみてください。
全然役に立たない表参道ヒルズのレビューでしたが、お店についてはnobilog2の「表参道ヒルズへ行ったら、忘れずにチェックしたいお店」などを参考にしてくださいね。
追記:
このページ凄い情報量です。
「表参道ヒルズ専門・地元住民による完全攻略ブログ 全テナント掲載」
表参道ヒルズのすべてが分かるといっても過言じゃありません。
パラボラの正体も1月の段階で書かれていました・・・すごすぎ。
| 固定リンク
「サウンド」カテゴリの記事
- バキュームレコードクリーナーSMART MATRIX(2010.10.01)
- GY-1エアを体験する(2009.10.29)
- ゼンハイザーから15万円のヘッドホン(2009.05.11)
- Monster Beats Tour by Dr. Dre インイヤーヘッドホン使用レポート(2009.01.26)
- R-09にニューモデル登場(2008.03.16)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
東京ではじめての職場が表参道のwrは、不思議な感じがします。
ちょっと、裏通りはめっちゃええ感じで、大好きな街です。
ヒルズかあ。まだ、行ってないけど、ぜひ行きたいです!
投稿: wr7259 | 2006/02/20 22:44
私もその昔表参道が職場でした。
同潤会アパートが無くなり町並みが一変しましたね。
でもwrさんには新たな被写体となることは間違いないことでしょう!
是非行ってみてください。
投稿: kumanomix | 2006/02/20 23:19
わたしも同潤会好きでした。
代官山の最後の公開イベントに行きました。
懐古趣味はないのですが、東京の新名所って、なんだか哀しい。
投稿: wr7259 | 2006/02/21 20:43
管理人様
TBありがとうございます!
管理人様もスピーカー詳しく解説してすごいですね。
当ブログをご紹介いただきましてありがとうございます。
これからも、たまには遊びに来てください。
表参道ヒルズ専門・地元住民による徹底攻略ブログ管理人
http://blog.goo.ne.jp/bvcinc
投稿: 表参道ヒルズ専門ブログ管理人 | 2006/02/22 18:10
管理人様
音響関係で書き忘れましたが、1月に安藤忠雄先生じきじきに解説していただいたときに、社団法人 日本照明家協会の試験委員でもあり、超一流のプロ照明音響空間アーティスト、伊東保典先生(アイズ・コンプレックス)の説明で、管理人様の写真でもあるように、階段の横に立っている棒のようなものもコンピューター制御されたスピーカーだそうです。パラボラと数十本の棒スピーカーがPC制御されて、館内の音響をコントロールしている優れものの設計だとおっしゃっていました。ここまでやったのは、表参道ヒルズがはじめてだとか。
伊東先生はすごい人ですね!建物外壁のLEDの動き具合や色合いなども、プレオープンのときにもチェックされていました。
情熱の人でした。
安藤忠雄先生もすごい人です!
オーラを感じました。
これからも、表参道ヒルズ一筋でブログを書いていきます。
ヤフーに紹介されたときには、オープン日だけで、63万PVもあって驚きました!
思っていたよりも桁が多かったです。
いまも、おかげさまで結構なアクセスをしていただいています。
*久しぶりにコメント長文書きました。お許しください。
表参道ヒルズ専門・地元住民による徹底攻略ブログ管理人
http://blog.goo.ne.jp/bvcinc
投稿: 表参道ヒルズ専門・地元住民による徹底攻略ブログ管理人 | 2006/02/22 18:20
表参道ヒルズ専門ブログ管理人 様
コメントありがとうございます。
同時に100万ヒット達成おめでとうございます。
いやはや凄い内容で驚きました。
お店レポートもこれから増えてゆくのだと思いますが、今後のご活躍応援させていただきます。
投稿: kumanomix | 2006/02/22 19:36
管理人様
知人から聴いた話ですが、表参道ヒルズの音響プロデュースは井出 祐昭さんという方が
やっているそうです。この方は音響の世界では非常に有名な方で、昨年の愛・地球博でも
高い評価を受けておられましたが、今や世界一音が良い映画館と言われているシネマ2も
この方の音響設計によるものだそうです。(この映画館でもMeyer Soundが使われているそうです。)建築物の音響設計では銀座にある東京銀座資生堂ビルも有名です。
超指向性スピーカーをムービングにしてしまったのは表参道ヒルズが世界初らしいのですが、
それらのアイディアも全て井出 祐昭さんによるものだと聴いています。
自分も実際に表参道ヒルズで聴いてみましたが、非常に素晴らしくて、ただただ驚きました。
また、実際に流れているサウンドは、一色 このみさんという方が創っているそうです。
この方は立体音響を自在に操る天才的な人だと、何かで読んだ記憶があります。
音響の世界でかなり有名な方ですが、なんとハープ奏者でもあるそうです。
自分は表参道ヒルズの吹抜け空間で響いている美しいハープの音色にとても癒されました。
以上、長くなりましたが御参考になれば幸いです。
投稿: nakamura | 2006/02/27 16:35
管理人様
非常に参考になりました。表参道ヒルズに今日初めて行ってみたのですが、音響のクオリティー高さに本当に驚きました。帰ってすぐ調べてみた結果、とても参考にさせて頂きました。ありがとうございました。
投稿: batch | 2006/03/02 01:35
>nakamura様
井出祐昭さんは建築音響関係の第一人者といっても過言ではありません。
また一色このみさんは井出祐昭さんとタッグを組んでらっしゃる方ですね。
納得です。
情報ありがとうございました。
>batch様
コメントありがとうございます。
こんなblogでもお役に立てたようで嬉しい限りです。
商業施設で音響設備の存在が気になる場所ってそんなにはないと思うのですが、表参道ヒルズは久々に驚かされました。
投稿: kumanomix | 2006/03/02 17:32