iPhoneとiPod touch、SDK登場の衝撃
iPhoneが発表された際、開発はWebベースのみと発表された際、開発者達のネイティブのアプリケーション開発ができないことへの落胆は非常に大きなものでした。
しかしiPhone自体未知のOSで動いているわけではなく、組み込み版のMacOS Xで動作しているので自作アプリが作れないわけがありません。
当然のことながらハックが始まり、アップルはそれに対してアップデートでハックを阻止するといういたちごっこが開始され、それは今後も続くと思われていた矢先、いきなり昨日スティーブ・ジョブスは「来年の2月にiPhone、iPod touchのSDK(開発キット)をリリースする」と発表したのです。
ネイティブの開発環境を提供するというのが、最初からの決定事項だったのか、ハックに手を焼いての決定だったのかは現時点では不明ですが、スティーブ・ジョブスのことですから、なんとなく最初からの決定事項だったような気がします。
さてSDKリリース後はどうなるのでしょう?
その昔PalmというPDAがありました。
最初は日本語も使えないPDAでしたが、自由にアプリ開発を行うことが出来たため、あっという間に日本語環境が整備されたり、ゲームアプリケーションが開発されたりし、毎日のように新しいアプリケーションがリリースされ、フリーウェアだけではなくメーカーが参入して市販のアプリを発売するなど、あっという間に充実し始めたものです。
ある意味、Macよりも盛り上がっていたかもしれません。
そんなPalm機も、Palm社とソニーの撤退によって息の根を止められ、その後日本ではPDAを持つ人の姿を殆ど見ることが無くなってしまいました。
今回のSDKリリースは確実にPDAの復権です。
Palmを持ち歩いていた頃は、日本語入力環境はもちろんゲームや各種ユーティリティーなどをメモリーいっぱいまで詰め込んで、プライベートにもビジネスにも効率よく活用できるように、自分専用にカスタマイズしたPalmを持ち歩いていたものですが同じことが、iPhoneやiPod touchで可能になろうとしています。
近い将来iPhoneやiPod touchのデスクトップを友人同士で見せ合って自慢し合う時代がまたやってこようとしています。
他のメーカーがWalkmanやZuneといった携帯音楽プレーヤーの陣取り合戦で盛り上がっているのを尻目に、Appleは携帯音楽プレーヤーという枠組みを簡単に飛び越えて次のステージへと旅立ってしまったわけです。
スティーブ・ジョブスがもし最初から考えていたのだとしたら恐るべき判断力と、決断力と、実行力と言えるでしょう。
なんにせよ来年から楽しくなりますよ!!
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