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2008/10/20

キース・エマーソン来日公演初日レポート

ネタバレですので、本日大阪の日本最終公演に行かれる方はご注意ください。

待ちに待ったキース・エマーソンの日本来日公演が10月15日からスタート。

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前回が2005だったのでわずか3年での再来日です。
ギタリストがDave KilminsterからMarc Bonillaへとかわり、リズムセクションもTravis Davis(B)、Tony Pia(Ds)と全員が新メンバーとなっています。

会場の渋谷CCレモンホールへ到着したらとりあえずグッズ調達。
今回はTシャツとポスターレット(ポスター型パンフレット)。
とりあえずポスターレットは買うとして、Tシャツは「燃えるグランドピアノの前に座るキース」と「ニューアルバムのジャケットイメージ」を使用したもの2種類があったので、実際に着ることができそうなアルバムジャケットデザインのものを購入。
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ポスターレットは前回8つ折りだったものが、今回4つ折りとなり非常に持ちにくいのが難点です。(東京で買わずに大阪で買えば良かった・・・)

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ホールに入るとプラカードを持った係の人がウロウロ・・・なんだろうと思ってみると「録音や撮影をするな」という内容。
さらにしつこく場内放送が流れ、さらには日本人スタッフとキースのスタッフが交互に出てきて、日本語と英語で「録音や録画をするな」とMC。
近年まれに見る厳しさで70年代のコンサートを思い出します。

お客さんの入りが1階席は満席、2階席は2割程度の入り。
まあ初日はこんなものでしょう。
私の座席は前から5列目の右手スピーカーの真ん前。
なかなか見やすい席です。

ステージ上は、下手にキースのキーボードセットがあり、モジュラーモーグ(ムーグかモーグかの論争があったが開発者の亡きRobert Moog博士によるとモーグとのこと)を中心にコルグのOASYSともう一台のキーボード、ハモンドオルガン、おなじみリボンコントローラーや、さらには珍しくテルミンなども置かれています。
センターには奥にドラム、手前にマーク・ボニーラ用のマイクスタンド、上手にはベースアンプとさらに上手にはアコースティックピアノがセッティングされています。

BGMはキースのソロアルバムからで幻魔大戦などがかかっている中、開演の7時ちょうどに客席のライトが消え場内歓声に包まれます。
そしてステージ上のライトが付いたらなんと舞台上に若い女性の鼓(つづみ)奏者の方が・・・なんだか妙に緊張しているように見えますが「いよ〜〜〜〜ポン!」って感じで始まり、徐々に鼓が早くなる中、Ignitionがテープで流れ始め、メンバーがステージに登場するという演出。

日本に来てエマーソンが急遽思いついたという可能性が大で「なんだかなあ」という感じなのですが、とりあえずIgnitionのピアノはテープじゃなくて生で聞きたかった・・・

とりあえセットリストは以下のとおり

2008年10月15日(水) 渋谷C.C.Lemonホール セットリスト
1. Ignition(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
2. 1st Presence(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
3. Last Horizon(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
4. Karn Evil 9: 1st Impression, Part 2(Brain Salad Surgery)'73
5. Piano Concerto No.1 Third Movement(Works, Vol.1)'77
6. Bitches Crystal(Tarkus)'71
7. Malambo(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
8. Touch And Go(Emerson, Lake & Powell)'87
9. Lucky Man(Emerson, Lake & Palmer)'70
10. Miles Away pt1(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
11. Miles Away pt2(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
12. Crusaders Cross(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
13. Fugue(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
14. The Barbarian(Emerson, Lake & Palmer)'70
15. Prelude To A Hope(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
16. A Place To Hide(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
17. From The Beginning(Trilogy)'72
18. Hoedown(Trilogy)'72
19. Tarkus(Tarkus)'71

ENCORE------------------------------------------------

20. Fanfare For The Common Man(Works, Vol.1)'77 〜America
21. Natcracker〜Nutrocker(Pictures at an Exhibition)'71

ニューアルバムからの曲を中心として、かなり広範囲のアルバムからの曲をチョイスしてあり大サービスという選曲。
個人的にはニューアルバムからMarche TrainFinaleが入っていないのがちょっと残念でした。

Karn Evil 9は「Welcome back my friends to the show that never ends・・・」だけの短縮バージョンではなく、1st Impression, Part 2の部分をフルで演奏。
メンバー紹介で、マーク・ボニーラがエマーソンを「ハーモニカのキース・エマーソン!」と紹介し笑いを取ると、エマーソンも「ハーモニカあるよ」と切り返していましたが、後Hoedownで本当にハーモニカを演奏してビックリ。

Piano Concerto No.1は、アコースティックピアノバージョンかと思いきやThird Movementのオケパートをバンド用にアレンジしたバージョンで、オーケストラに負けていない迫力でした。

Lucky Manのエンディングのモーグソロは相変わらずすごい迫力ですが、モーグの音量で他の楽器の音が全く聞こえません。

From The Beginningはアコースティックピアノでの伴奏なので印象的なシンセソロは無し。
その代わり、アコースティックピアノの弦をブラシでこするパフォーマンスがありTake A Pebbleが始まるのかと期待しちゃいました。

Tarkusは完璧にフルバージョン+長いドラムソロ。
テルミンのソロに続いて、お約束のリボンコントローラーのソロも入ります。
もちろんお尻でリボンコントローラこすります(笑)

アンコール1曲目のFanfare For The Common Manは、ドアタマのトランペットフレーズがテープで流れる中メンバーが登場するという演出だったのはかなりがっかり。
あのフレーズはキースが生で弾いてくれなくちゃ!

Rondoではキースがシンセソロを弾いているとき、マークがOASYSのディスプレイをバタンと倒して、こっち来いよとサイン。
それを合図にキースがシンセを裏から弾くというおなじみのプレイとなります。
キースって裏から弾いた方がミスタッチが少ないんですね・・・恐るべし!
途中間違って演奏が止まるけど、観客の声援で再開するという演出は前回と一緒(笑)

アンコール2曲目のNutrockerは、チャイコフスキーのバレエ組曲「くるみ割り人形」から「行進曲(第1幕:第2曲)」をアレンジしたものですが、今回は同じくるみ割り人形から「トレパーク ロシアの踊り(第2幕:第12曲)」で始まって、いつものナットロッカーへ移り、途中2曲が交差します。【やはり記憶は曖昧ですね。大阪を見て分かりましたが、くるみ割り人形から「こんぺい糖の踊り」が演奏され、ナットロッカー(くるみ割り人形の行進曲が原曲)へと繋がり、さらにくるみ割り人形の「トレパーク(ロシアの踊り)」へとつながるのが正解です】

かなりロックっぽいアレンジで新鮮でした。

今回のライブの全体を通して、スピーカーの真ん前だったせいも多少あるのですが、メチャクチャ音が大きい。
私もたいがい大きな音は好きな方ですが、久々に耳が死にました。
というか大きすぎて音程がよく分からないほどというのはいかがなものか・・・
ステージ中もモニターが聞こえないらしくキースがしきりにキーボードの音を上げろとサインを出していました。

音量は別にして、1曲毎にドラムの温色を変えたり、マーク・ボニーラのエフェクトが複雑に変化するなど、音響的にはなかなか凝っています。
サウンドエンジニアは前回来日時と同じなので、たぶんマーク・ボニーラがあれやこれや注文つけているのではないでしょうか?

キースも64歳になってしまい細かい作業はできなくなっているようで、キーボードの音色切り替えなどは舞台袖のテクニシャンがMIDIコントローラーを使用して行っているのですが、この切り替えを頻繁に間違えるのはちょっと・・・

まあワールドツアーの最初として東ヨーロッパツアーが終わり、しばらく立ってからの日本ツアーなわけで、メンバー、スタッフともにリハビリ的な要素は多分にあったと思います。
キースもかなりいい加減に弾いていましたし、マーク・ボニーラはもっと声が出るはずなのに妙に喉守っている感じがあったり・・・決して万全とは言えない状況が見て取れるのですが、とりあえずアラ探ししててもきりがありません。
メンバー一新で音が若々しくなり、ロックっぽくなり、なによりメンバー全員楽しそう!
オーディエンスへのアピールも十分で、存分に楽しましてもらいました。

実は今日の最終日は大阪も行けることになっているので非常に楽しみです。

あ!そうそう・・・前回の来日時のしょうもない日本語オヤジギャグは今回無く、すべて曲紹介など普通のMCでした。
でも、なきゃないでちょっと寂しいかも(笑)

追記:
とりあえず最終日の大阪レポートもアップしてあります。

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