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2010/12/31

EL&P 一夜限りの再結成レポート

なんかあっという間に大晦日になってしまって今年も終わろうとしていますが、先日「個人的10大ニュース」に1位にしておきながら、渡英後の忙しさで全くライブレポート書いてなかった為、いまさらですが、ちょこっと回想などを書いておきましょう。

2009年の年末になって、2010年に エマーソン・レイク・アンド・パーマー(Emerson, Lake & Palmer = EL&P = ELP)が結成40周年を記念して、High Voltage Festivalというイギリスの夏フェスで一夜限りの再結成を行うというニュースが流れてきました。

個人的には夏フェスとか疲れるから嫌いなのですが、ELPの再結成ということで参戦を決定。

High Voltage Festivalは、プログレ、ハードロック、メタルあたりのブリティッシュロック全盛時代の音楽が中心の年寄りのための野外フェスティバルです。

第一回となる2010年は、7月24日、25日の2日間、ロンドンの中心から地下鉄で20分ぐらい郊外にある、Victoria Parkというデカイ公園で開催されました。


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ステージは3つで、メインステージの外にプログステージ、メタルハンマーステージがあります。high_voltage_map_1273683661.jpg

個人的にはメタル中心のメタルハンマーステージはどうでも良いのですが、大物が出るメインステージと、バリバリのプログレバンドがドンドン出てくるプログステージの2つで見たい物がかぶりまくりなのと、2ステージの距離が1キロぐらい離れているので、年寄りのためのフェスティバルと言いつつ、なかなか過酷です。

↓これがプログステージ。

小ぶりですが密度が濃いです。

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↓これがメタルハンマーステージ。

写真では準備中ですが、今現在人気のバンドが出るためプログステージよりデカイです。


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↓これがメインステージ。

当然一番デカイし人も集まるのでスクリーンが設置されています。

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今現在寒波が来ている英国ですが、今年の夏は日本と同じ猛暑。

ステージ間の移動や立ちっぱなしの状態は、年寄りにはなかなかきつい物がありましたが、多くのバンドを見ることができるうれしさでなんとか乗り切ります。

↓Focusなんてレアな(まだやってたの!?)バンドもでたり、

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↓相変わらずスタイルが変わらないZZ Topとか

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↓現代を代表する若手プログレグループのTRANSATLANTICとか

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↓そのほか、会場ではイエスやASIAのイラストで有名なロジャー・ディーンがMCをしたり
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↓イエスのキーボードのリック・ウェイクマンがお客さんとして歩いていたり


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さすが英国、珍しい光景にも出会えます。

野外のフェスティバルともなると、トイレが心配ですが、トイレコーナーは男女共用にもかかわらず、男性の小便器が立ちション状態で目がテンに・・・

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個室それほど酷い状態ではなかったですが、私はVIPチケットを購入していたので、かなり綺麗なVIP用仮設トイレが使用できラッキー(笑)


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フェスティバルの締めくくりはいよいよELPの登場です。

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ステージ上にはトレードマークのモジュラーMoogが設置され、会場が熱気をおびてきます。

観客の中にいるとどのぐらい人が集まっているのか分からないのですが、ステージサイドのディスプレイに映し出された観客席の様子はこんな感じ。↓

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さすが本国!人気ありますね。

Emerson, Lake and Palmer!の紹介と共にショウのスタートです。
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エマーソンの手の手術などの影響などもあるのか、最初はちょっとたどたどしい雰囲気もありましたがすぐに持ち直して本調子に!


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カールは相変わらずセットが多いです。


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一番心配していたのは高木ブ・・いやグレッグ・レイクだったのですが、ちゃんと声が出ていてビックリ。

体型からかなり悲惨なことになるのでは無いかと思っていたので、嬉しい誤算です。

いや本当にすばらしい。


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セットリストは以下のとおり。

1. Karn Evil 9: 1st Impression, Part 2
2. The Barbarian
3. Bitches Crystal
4. Knife Edge
5. From the Beginning
6. Touch and Go
7. Take a Pebble
8. Tarkus
9. Farewell to Arms
10. Lucky Man
11. Pictures at an Exhibition

   Encore:
12. Fanfare for the Common Man/Drum Solo/Rondo

Take a PebbleのピアノソロからTarkusへと続く、メドレーは新しい雰囲気。
エマーソンのリボンコントローラーソロではリボンコントローラーが火を噴き、ロンドではお約束のカール・パーマーがシャツを脱ぎ、ドラムソロ。
ドラム台が360度回転します。
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演奏も佳境に入り・・・
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ついにエマーソンのハモンド倒し、逆引き、ナイフ差しといった初来日時に暴動で中止になり見損なったプレイを目に焼き付けることができました。
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いやーすばらしかった!1時間半のステージはあっという間でしたが、まさにELPのエッセンスが凝縮されたステージでした。
60過ぎてプログレなんて偏屈な音楽やり続けているのにこれだけ人を集められるってすごいとしか言いようがありません。
この後エマーソン&レイクという2人プロジェクトで来日予定が、病気のため中止となりましたが、健康に気をつけて頂きたいものです。

●オマケ:会場での食事
非常にたくさんの屋台が出ており、見た目的には美味しそうに見えるのに実際口にすると「!?」って感じの物ばかりでした。
イギリス名物ミートパイ
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肉をパンに挟む系。店によっていろんな種類がありましたがどれもイマイチ。
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まあ、美味しいわけがないのですが、食べてみたらやはり・・DSC01284.jpg

なにせ食に関しては評判の悪いイギリスです。参考までに、ホテルの朝ご飯がこんな感じ。
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ロンドンのレストランで食べたお昼ご飯がこんな感じ・・・って一緒やん!
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でもって今回の旅で一番美味かったのがこれ!
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どこでも売っていて、外れ無し!
こんな美味いビールを造れる国民がどうして食事に関しては味音痴なのか理解できません・・・
ってなことで、今年の宿題完了!

来年も皆さんにとって良い年でありますように!

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2010/12/30

Ustream中継マシンVR-5を試す!

先日、10大ニュースを発表して今年は締めようかと思っていたのですが、いくつか心残りが・・・

11月17〜19日に幕張メッセで開催されたInterBEE(国際放送機器展)にてローランドからUstream中継専用マシンVR-5なるものが発表されました。

業界大注目であちこちのサイトで紹介されたのでご覧になった方も多でしょう。

ローランドって本当にニッチなもの大好きですよね。

実はこのVR-5、1月に発売になる予定なのですが、12月11日にGueen(Queenのお笑いトリビュートバンド)のライブで試用することができたのでチョコっとレポートしてみましょう。

実はVR-5は発売されると40万円ほどの価格(実売はもっと安いでしょうが)になるようで、一般のユーザからは「たかがUstreamにそんな高価な機材使えない」と思う人も多いと思います。

$199のUstream Producer Proを使用すると、パソコンに複数のカメラをFireWire(IEEE1394)やUSBによって接続して切り替えることができますが、パソコン的には中継用のエンコードの外に、入力されたカメラの数だけエンコードが必要となってしまうため、ノートパソコン程度だとあっという間にCPUパワーを使い果たしてしまいます。

そこで外部に映像のスイッチングやミックスを行う機器が必要になるわけですが、この場合、さらに映像信号をFireWireやUSBに変換するコンバーターが必要になります。

もしディスカッションやライブなど複数のマイクが必要になった場合、当然音声用のミキサーなども必要となりますが、この際、映像のスイッチャーやミキサーがデジタルで、音声用のミキサーがアナログだった場合、映像と音声のずれが発生する可能性もあります。

こうしたアタマの痛い問題を1台で解決してしまったのがVR-5です。

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入力は3台のカメラの映像と音声、1台のPC出力の映像と音声を接続でき、加えて2チャンネルの音声を1ボックスでスイッチング・ミックスでき、コントロールでき、モニターでき、USBでUstream用パソコンにUSBで接続することができる手軽さを考えるとコスト的には高いとは言えないでしょう。

液晶画面は左がソース、右がオンエアとなり、ソースは4分割で表示され、液晶に直接タッチして切り替えることも可能です。

さらにSDカードに録画したり、SDカードにあらかじめ入れてある映像ソースを再生することもできます。

例えば「それではビデオを見てみましょう」というような場合、送出用のビデオデッキをあらかじめ用意する必要が無いことを意味します。(再生時のチャンネルはPCと兼用)

PC入力はタイトル表示などの外、PowerPointなどで作ったテロップをキーで抜いて映像とミックスすることも可能です。

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背面の写真ですが、カメラの入力はコンポジットのBNCかS端子で音声はRCAピン、PC入力はD-SUB15ピンとなっています。

映像の出力としてHDMIが搭載されているのは、公開収録などの際にストリーミングと同時に会場に映像を送出する際に使用するもののようで現場での利用をよく考えて作られています。

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液晶画面の右側にあるのがパソコンに接続するためのUSB端子。

MacBook Proで試してみましたがWebカムとして認識していました。

どんなタイプのパソコンでも使用できると思います。

12月11日のイベントは渋谷のO-Westで行われました。

中継ブースはこんな感じ。

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PA用のミキサーのアウトだとどうしてもボーカルが大きくなりすぎたり、観客の拍手の音などが全く拾えないので、PAミキサーさんにお願いして、楽器をある程度のグループで出してもらい、ノイズマイクをたてて、ローランドのデジタルオーディオミキサーM-380でまとめてVR-5の音声入力へ入力。

元々は40チャンネル以上と大がかりなので、かなり入力を絞ったつもりですがそれでも24チャンネルにもなってしまいました。

映像はステージサイドの固定カメラ、客席最後尾の固定引きの固定カメラ、カメラマン付きのカメラという3カメを使用し、VR-5はMacBook Proに接続し、曲名などのテロップはUstream Producer Proで出す形式としました。

インターネットは会場に引いてあるものを使用させて頂きました。

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PAミキサーと比較するとかなりコンパクトにまとまっているのが分かりますね。

ちなみにMacBook AirはUstreamの送出モニター用で、さらにツイートやツイートに対するリツイートなどをおこなっていました。

結果としては、これ以上考えられないほどシンプルで簡単。

ただし私は、送出用の音声のミックス、映像のスイッチングやミックス、テロップ出し、ツイートやリツイートを一人でやる羽目になったため結構ドタバタで、特に音声24チャンネルのミックスにかなり神経を使ったので、テロップの出し忘れ、消し忘れ、カメラの切り替え忘れなど大騒ぎでしたが、まあ機材のせいではなく精進不足という感じ。(笑)

映像のクォリティーとしてSDしか使用できない点を不満に思う人も多いかもしれませんが、はっきり言って常設の場所でないかぎり、回線を考えるとSDでないと失敗する可能性は大です。(現時点ではですが)

それよりもクォリティーの高いカメラを確保する方が映像的には重要だと思います。


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はっきり言って今回の試みは非常に楽しく、中継を見て頂いた皆さんにも好評だったようです。

とりあえず今回の中継の結果を録画で残してありますので、こちらのサイトにて数日だけ公開してみたいと思います。

中盤以降の方がオペレーション慣れてきてまともです(汗)

準備期間0日、現場で初めて使った上に、VR-5もベータ版でしたが結構いけているのではないでしょうか?

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2010/12/28

個人的10大ニュース

1月にiPadの発表があったと思ったら、あっという間に年末になってしまいました。


1年がたつのがどんどん早くなっています。


まあそんなこんなで年末なので、めちゃくちゃ個人的な10大ニュースでもまとめてみましょう。


10位 シカゴ来日公演


AC/DC、ジェフ・ベック、バッドカンパニー、スティーブ・ハケット、ユーライア・ヒープなどなど・・、今年も大物からレア物まで様々な来日がありました。そんな中、シカゴは実は私が初めて見た外タレの来日でした。あれから何度となく来日しているのですが、毎回見ることができないまま今にいたり、今年久々に見ることができた次第。素晴らしかった。


9位 Android端末が次々に登場


iPhoneに続いて発売されたGoogleのAndroid端末が各社から発売されました。個人的にもHTCのDesireを主有していますが正直言ってiPhoneの方が間違い無く上。しかしMac対Windowsの図式と同じようにiPhoneがアップルでしか作れないのに対して、Androidは他の様々なメーカーによってつくることが可能です。これはかなり売れるのではないでしょうか?


8位 尖閣列島沖での中国漁船衝突事件


あんまりコメントしたくないですが、日本人のナショナリズムに火をつけた事件でしたね。中国政府、そして日本政府に対して怒りを覚えました。


7位 AppleTV&映画販売とレンタル


初代Apple TVから使っていますが、すごい進化をしています。Apple TV、Mac、iPhoneそして各種AV機器の組み合わせで生活が変わります。


6位 ピュアオーディオにハマる


もともとオーディオマニアだったのですが、久々にオーディオの世界を再認識した年でした。アナログ盤のクリーニングマシンやフォノアンプなどを購入して、一喜一憂しています。


5位 小惑星探査機「はやぶさ」の帰還


元々宇宙好きで「死ぬまでに宇宙旅行する」と周囲には宣言しているのですが、この小さな探査機の大きなたびには泣かされました。ニュース見ながらボロボロ泣いている姿はかなり滑稽だったでしょう。


4位 Ustreamが一般的に


ストリーミングのような複雑な技術がここまで気軽にできるのは驚き以外のなにものでもないですね。iPhoneだけですぐに始められ、パソコンを使えばさらに高度なことができる。今年私も何回か中継をやりましたが非常に興味深かったので、来年はもうちょっと腕を磨いてみようかと思っています。


3位 iPad登場


世界を変えた驚くべきデジタル機器です。「iPhoneが大きくなっただけ」と言っていた人もいましたが、出来ることの可能性が大きく広がりました。初めて「これからパソコン必要ないな・・」って思った製品。来年はどんな進化があるのでしょう。


2位 アップルがMacへの回帰イベントを開催


iPadとどちらが上か迷ったのですが「アップルコンピュータという名前を捨てる」と宣言し、MacよりもiPhoneなどパーソナルコンピューターから遠ざかっていたアップルが久しぶりに本気でMacに力を入れたイベントでした。当然MacBook Airの11インチモデルを購入。来年発売の新OS「Lion」も楽しみですね。


1位 EL&P再結成


EL&Pといっても「ナンノコッチャ?」という人も多いでしょうが、エマーソン・レイク & パーマが結成40周年を記念して、ロンドンで1夜限りの再結成を果たしました。EL&Pというと1972年の初来日の後楽園球場の模様は当時フジテレビが生中継したほど人気があったバンドで、オルガンにナイフを突き立てるなど過激なプレイで有名でした。私は甲子園球場に見に行きましたが、途中で暴動が起きたため警察が電源を切ってしまいそこでコンサートは中止。70年代のロックって社会的に本当に危険だと思われていた時代です。結局ナイフを突き立てるシーンは観そびれてしまいました。その後92年の再結成の際は、オルガンが不調でやはりナイフは見ることが出来ず、今年の7月の再結成をロンドンまで観に行ってやっと見ることができた次第です。


まあそんなこんなで他の人が1ミリも興味なくても当然これが1位!(笑)


そういえば今年ってライブレポートほとんどアップしてないですね。


来年は頑張ります・・・


ってなことで10大ニュースでした。


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2010/12/17

Mac App Storeは1月6日オープン予定

10月20日のスペシャルイベントで「90日後にオープン」と発表されたMac App Store


90日後というと1月18日ですが、嬉しいことにそれよりも前の1月6日にオープン予定でであることが発表されました。


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現在でも星の数ほどある、フリーウェアやシェアウェアを一元的に閲覧し、他のユーザーの評価などを参考にしながら自分に最適なツールを探し出すことができる上、安全な課金システムを利用して即購入してダウンロード出来る上、アップデートの情報もiPhone版のApp Storeのように一発でダウンロード可能なよのは嬉しい限り。


再ダウンロードもできるようですが、現在のように「××台までインストール可能」というようなライセンスはどうなるのか不明ですが、Mac App Storeのサイトを見るとiLifeなども販売するようですからファミリーパックの扱いとか気になるところです。


なお1月6日オープン予定とあるように、日本の1月6日かどうかは現時点では不明。


アメリカ西海岸時間の1月6日の可能性もあります。


オープンの段階でどの程度のラインナップが揃っているのかも含めて、本当に待ち遠しい限りです。


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