2008/10/21

キース・エマーソン来日公演最終日レポート

今回のKeith Emerson Bandの来日公演はニューアルバムの発売も手伝ってか妙に盛り上がっていますよね。
一般的にマイナーなプログレ業界で東京3公演というのは異例の多さ。
挙げ句の果てにキース エマーソンが朝の情報番組とくダネ!生出演というのも異例中の異例。
録画して見ましたが、お茶の間の若い奥さん達にエマーソンはどう写ったのでしょうね。

前のエントリーでは10月15日の初日の模様をレポートしましたが、昨日10月20日はいよいよ来日公演も最終日。
大阪の松下IMPホールへ行ってきました。
IMPホールは本来音楽ホールではなく、格闘技なども行う多目的ホール。
雰囲気も陰気くさいし音も良くないので嫌いなホールです。
2000人規模のCCレモンホールと違って、800人程度しか入らない狭いホールでなのですが、そもそも大阪って通常のコンサートに使用できるホールが非常に少ないので贅沢言えません。
当然会場に入るとキャパが小さいので、完璧に満席。
初日と同じく「録音するな!撮影するな」のプラカード持ったスタッフがウロウロしており、同様のアナウンスもしつこく流れています。
一生懸命バックあけてカメラチェックしていますが、今の時代携帯電話取り上げなきゃ意味ないんじゃないかなあ・・・なんて思いつつシートを探していたらシートがない!
チケット見たらD列と書いてあるのですが、すでに人が座ってるので係の人に聞いたらD列では無くてDd列とのこと。(小文字のdにも意味があったのね。)
DdはAより前というので行ってみたら、スピーカーより外側の壁際にパイプ椅子が2個置いてありました(-_-;)
なんだか所在ない座席ですがまあステージ上に見切れはないからよしとしましょう・・・

ステージ上のセッティングは15日とほぼ同じ。
キースのセットはModular MoogとHAMMOND以外は、KORGのOASYSとTRITONでした。

以下がこの日のセットリストです。
以前ご紹介したラトビアのセットリストと同じですね。

2008年10月20日(月) 松下IMPホール セットリスト 

1. Ignition(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
2. 1st Presence(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
3. Last Horizon(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
4. Karn Evil 9: 1st Impression, Part 2(Brain Salad Surgery)'73
5. Piano Concerto No.1 Third Movement(Works, Vol.1)'77
6. Bitches Crystal(Tarkus)'71
7. Malambo(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
8. Touch And Go(Emerson, Lake & Powell)'87
9. Lucky Man(Emerson, Lake & Palmer)'70
10. Miles Away pt1(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
11. Miles Away pt2(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
12. Crusaders Cross(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
13. Fugue(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
14. Marche Train(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
15. Finale(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
16. The Barbarian(Emerson, Lake & Palmer)'70
17. Prelude To A Hope(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
18. A Place To Hide(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
19. From The Beginning(Trilogy)'72
20. Hoedown(Trilogy)'72
21. Tarkus(Tarkus)'71
ENCORE------------------------------------------------
22. Fanfare For The Common Man(Works, Vol.1)'77 ~America
23. Natcracker~Nutrocker(Pictures at an Exhibition)'71

初日に出てきた鼓(つづみ)奏者用のマイクは無くIgnitionが流れる中のメンバー登場。
やはり鼓は思いつきだったようです。

1st Presenceから演奏開始。
初日の演奏とは違ってリハビリムードは無し。
メンバーはリラックスし、非常に丁寧に演奏しているのが伝わってきます。
すばらしく良い!!

Last Horizonが終了し、Moogからサンプル アンド ホールド音が鳴り響きはじめ、その音が徐々にKarn Evil 9のオープニングへと変化していくのですが、途中で音がストップしたり、うまく変化しなかったりといきなりトラブル!
まあなにせMoogも年代物ですからキースも幾度となく修羅場をくぐっているわけで、この程度のことではうろたえません。(^_^;)
数回のトライで無事Karn Evil 9のスタートです。
日本公演の最終日ともなるとマーク・ボニーラも絶好調。
グレック・レイク似ののびのあるボーカルを聞かせてくれ、全くセーブしている雰囲気は見えません。
キースはMaple Leaf Ragのフレーズなどを交えたりはするもののほぼ原曲どおりの演奏です。

Piano Concerto No.1は15日と同じくロック仕立てですが、キースのプレイが半端じゃない。
さらにギターも思いっきり前面に出てきているため、よりロックっぽさが強調されます。
というかPiano Concerto No.1なのに怒濤の演奏とでも申しましょうか・・・演奏終わったら歓声とともに拍手が鳴り止みません。

ここでメンバー紹介。
「一番はベースです!」と日本語なども交えつつ和やかに進行します。

Keith Emerson(Key)
Marc Bonilla(G, Vo)
Travis Davis(B)
Tony Pia(Ds)

続いて演奏されるBitches Crystalはテンポ檄早!
EL&P時代の曲が続いたところで、次はニューアルバムからバレエ組曲「エスタンシア」のフィナーレMalamboをキース風にアレンジ。
さらにEmerson Lake & PowellのTouch And Goと多彩なアルバムからの選曲が続きます。
Touch And Goはオリジナルよりもヘビーな雰囲気です。

続くLucky Manはマーク・ボニーラのニューアレンジで、オープニングはシーケンスから入り、次第に重厚なロックバラードへと変化します。
スネアーには深いリバーブがかかり、好きな感じです。
エンディングはおなじみキースのMoogソロ。
初日はMoogがデカすぎてなんだか分かりませんが、今回は非常にバランス良く、アナログシンセの様々な技が駆使されたど迫力の状態で終わります。

ここからはしばらくニューアルバムからの曲が続きます。
Miles Away pt1ではキースはアコースティックピアノへ。
アコースティックピアノの脇には電気スタンドが舞台セットで置いてあるのですが、キースは演奏中スタンドの電気が点灯しないのをしきりに気にしている様子(笑)
EL&Pの曲は大きくアレンジしたりアドリブがかなり入るのですが、ニューアルバムからの曲はオリジナルに非常に忠実に演奏されます。
ちなみに電気スタンドは最後まで点灯しませんでした。

今回何よりうれしかったのは15日には演奏しなかった、Marche TrainとFinaleを演奏したこと。
Marche Trainはホルストの惑星より「ジュピター」がモチーフになっている曲。
Finaleは「サンサーンスの交響曲第3番ハ短調op.78 オルガン付き」のフレーズが効果的に使用されている曲。
ちなみに交響曲第3番は2005年の来日時、オープニングBGMとして使用された曲です。

本当に!本当に!すばらしい演奏でした。
曲が終わると同時に観客の多くが立ち上がって大歓声です。
反応が良いからか、良い演奏ができたからか、メンバーもうれしそう。

続くThe Barbarianは、基本的にはEL&Pと同じなのですが、原曲よりもさらにヘビーになっていて、マークとベースのトラビスはヘッドバンキングしながらのプレイです(笑)

続くPrelude To A Hopeはアコースティックピアノ。
ピアノの弦を指ではじくプレイなどもありますが、基本的には原曲どおりしっとりと決めます。

A Place To Hide~From The Beginningはマーク・ボニーラの独壇場。
本当にボーカル調子良さそうです。
From The Beginningはアコースティックピアノですが、後半キースのピアノ弦ピッキングプレイが決まっていました。

いよいよエンディングが近づいてきました。
Bass Dr.のリズムに合わせて手拍子を求め盛り上がったところでHoedown。
キースがハーモニカを手に取りマークと掛け合いでオー・スザンナを演奏。
続いてマークのギターソロ。
やっぱりHoedownはいつ聞いても盛り上がります。

拍手が鳴り止まない中、最後の曲Tarkusがスタート。
大部分は原曲に忠実ですが、Massでは中間部にテルミンソロ~リボンコントローラーソロ(ベースと掛け合い)が、Manticoreでは7分近いドラムソロが、Battlefieldでは、マークのギターソロがそれぞれ入ります。
キースがテルミンの音を出し始めたら観客から大きな歓声が湧き、キースがとても嬉しそうにしていたのが印象的でした。
フルで30分超える熱演で終了。

アンコールはFanfare For The Common Manのトランペットがテープで流れる中メンバーが再度ステージへ。
マークはなぜか阪神のユニフォームを着て登場・・・と思ったら同じユニフォームを着た小学生っぽい子供もステージへ上がりパーカッションを持たされています。
ひょっとしてマーク・ボニーラの息子さん?マークは50歳超えていますからお孫さんということもあり得ます。(結局誰だか分かりませんでした)
Fanfare For The Common Manがスタートすると、会場ほぼ総立ちで盛り上がります。

例によって、「キーボードを逆から弾き、途中で間違えてしまい演奏が止まってしまうものの観客の声援で立ち直って演奏が再開される」という「知らない人が見たら本当に間違えたとしか思えない演出」が入ります(笑)
エンディングにかぶって、チャイコフスキーのくるみ割り人形(Nutcracker)から「こんぺい糖の踊り」が演奏され、Nutrocker(くるみ割り人形の行進曲が原曲)へと繋がります。
EL&PのNutrockerよりもよりロックンロールナンバーっぽい雰囲気の仕上がりで、マークの早引きギターソロもたっぷり聴くことができます。
さらにくるみ割り人形の「トレパーク(ロシアの踊り)」へとつながり終了。
思えば甲子園球場の初来日時暴動でコンサートが中止となり、ナットロッカー聞くことができず、92年か96年のどちらか忘れましたが、機材不調でロンドで終了(元々セットリストに入ってなかったのかも)、2005年には演奏されず・・・私はエマーソンがナットロッカーを弾いている姿を見るのは初めてじゃなかろうか!
いやー盛り上がりました!
会場総立ち、歓声がやむことなく、ウドーの強力なガードにもかかわらず花束を渡す女性なども多く、メンバーは満足げにステージを後にしました。

初日は2時間10分ほどでしたが、最終日はたっぷり2時間半のパフォーマンス。
しかも64歳のエマーソンがオルガンこそ倒さないものの、激しいアクションでぶっ通しのパフォーマンスというのは驚嘆に値します。

初日かなり辛かった音響ですが、今回はほどよい音量で音質やバランスも良かったので大変満足できました。(IMPはホール自体の音がイマイチなので後ろの方の人は満足できたかどうかは分かりませんが・・・)
ライティングのスタッフはポスターレットに名前が無いので日本側のスタッフだったかもしれませんが、予算なさげな中かなりがんばっていたと言えるでしょう。
最終日は曲とのタイミングも完璧でした。

ところでマーク・ボニーラという人は私は今まで聞いたことのなくインターネットで経歴を調べても今ひとつハッキリしないのですが、今回のアルバムやツアーにおいてマーク・ボニーラの果たした役割は非常に大きいように思います。
EL&Pを再現するのではなく、64歳のキーボーディストをリーダーとした、キース エマーソン バンドとして今できる最善で最高のアルバムやパフォーマンスを提供しようという姿勢は間違いなくマーク・ボニーラ主導でムードを作り上げているように見受けられまました。
キースとマークがタッグを組んでいれば、次回作や、それに伴うツアーなんてのも十分ありうるでしょう。

ハッキリ言って初日はどうなることかと思いましたが、最終日は色々な意味で感動させてもらいました。
次回の来日があることを祈りたいと思います。

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2008/10/20

キース・エマーソン来日公演初日レポート

ネタバレですので、本日大阪の日本最終公演に行かれる方はご注意ください。

待ちに待ったキース・エマーソンの日本来日公演が10月15日からスタート。

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前回が2005だったのでわずか3年での再来日です。
ギタリストがDave KilminsterからMarc Bonillaへとかわり、リズムセクションもTravis Davis(B)、Tony Pia(Ds)と全員が新メンバーとなっています。

会場の渋谷CCレモンホールへ到着したらとりあえずグッズ調達。
今回はTシャツとポスターレット(ポスター型パンフレット)。
とりあえずポスターレットは買うとして、Tシャツは「燃えるグランドピアノの前に座るキース」と「ニューアルバムのジャケットイメージ」を使用したもの2種類があったので、実際に着ることができそうなアルバムジャケットデザインのものを購入。
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ポスターレットは前回8つ折りだったものが、今回4つ折りとなり非常に持ちにくいのが難点です。(東京で買わずに大阪で買えば良かった・・・)

P1100230

ホールに入るとプラカードを持った係の人がウロウロ・・・なんだろうと思ってみると「録音や撮影をするな」という内容。
さらにしつこく場内放送が流れ、さらには日本人スタッフとキースのスタッフが交互に出てきて、日本語と英語で「録音や録画をするな」とMC。
近年まれに見る厳しさで70年代のコンサートを思い出します。

お客さんの入りが1階席は満席、2階席は2割程度の入り。
まあ初日はこんなものでしょう。
私の座席は前から5列目の右手スピーカーの真ん前。
なかなか見やすい席です。

ステージ上は、下手にキースのキーボードセットがあり、モジュラーモーグ(ムーグかモーグかの論争があったが開発者の亡きRobert Moog博士によるとモーグとのこと)を中心にコルグのOASYSともう一台のキーボード、ハモンドオルガン、おなじみリボンコントローラーや、さらには珍しくテルミンなども置かれています。
センターには奥にドラム、手前にマーク・ボニーラ用のマイクスタンド、上手にはベースアンプとさらに上手にはアコースティックピアノがセッティングされています。

BGMはキースのソロアルバムからで幻魔大戦などがかかっている中、開演の7時ちょうどに客席のライトが消え場内歓声に包まれます。
そしてステージ上のライトが付いたらなんと舞台上に若い女性の鼓(つづみ)奏者の方が・・・なんだか妙に緊張しているように見えますが「いよ〜〜〜〜ポン!」って感じで始まり、徐々に鼓が早くなる中、Ignitionがテープで流れ始め、メンバーがステージに登場するという演出。

日本に来てエマーソンが急遽思いついたという可能性が大で「なんだかなあ」という感じなのですが、とりあえずIgnitionのピアノはテープじゃなくて生で聞きたかった・・・

とりあえセットリストは以下のとおり

2008年10月15日(水) 渋谷C.C.Lemonホール セットリスト
1. Ignition(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
2. 1st Presence(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
3. Last Horizon(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
4. Karn Evil 9: 1st Impression, Part 2(Brain Salad Surgery)'73
5. Piano Concerto No.1 Third Movement(Works, Vol.1)'77
6. Bitches Crystal(Tarkus)'71
7. Malambo(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
8. Touch And Go(Emerson, Lake & Powell)'87
9. Lucky Man(Emerson, Lake & Palmer)'70
10. Miles Away pt1(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
11. Miles Away pt2(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
12. Crusaders Cross(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
13. Fugue(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
14. The Barbarian(Emerson, Lake & Palmer)'70
15. Prelude To A Hope(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
16. A Place To Hide(Keith Emerson Band Featuring Marc Bonilla)'08
17. From The Beginning(Trilogy)'72
18. Hoedown(Trilogy)'72
19. Tarkus(Tarkus)'71

ENCORE------------------------------------------------

20. Fanfare For The Common Man(Works, Vol.1)'77 〜America
21. Natcracker〜Nutrocker(Pictures at an Exhibition)'71

ニューアルバムからの曲を中心として、かなり広範囲のアルバムからの曲をチョイスしてあり大サービスという選曲。
個人的にはニューアルバムからMarche TrainFinaleが入っていないのがちょっと残念でした。

Karn Evil 9は「Welcome back my friends to the show that never ends・・・」だけの短縮バージョンではなく、1st Impression, Part 2の部分をフルで演奏。
メンバー紹介で、マーク・ボニーラがエマーソンを「ハーモニカのキース・エマーソン!」と紹介し笑いを取ると、エマーソンも「ハーモニカあるよ」と切り返していましたが、後Hoedownで本当にハーモニカを演奏してビックリ。

Piano Concerto No.1は、アコースティックピアノバージョンかと思いきやThird Movementのオケパートをバンド用にアレンジしたバージョンで、オーケストラに負けていない迫力でした。

Lucky Manのエンディングのモーグソロは相変わらずすごい迫力ですが、モーグの音量で他の楽器の音が全く聞こえません。

From The Beginningはアコースティックピアノでの伴奏なので印象的なシンセソロは無し。
その代わり、アコースティックピアノの弦をブラシでこするパフォーマンスがありTake A Pebbleが始まるのかと期待しちゃいました。

Tarkusは完璧にフルバージョン+長いドラムソロ。
テルミンのソロに続いて、お約束のリボンコントローラーのソロも入ります。
もちろんお尻でリボンコントローラこすります(笑)

アンコール1曲目のFanfare For The Common Manは、ドアタマのトランペットフレーズがテープで流れる中メンバーが登場するという演出だったのはかなりがっかり。
あのフレーズはキースが生で弾いてくれなくちゃ!

Rondoではキースがシンセソロを弾いているとき、マークがOASYSのディスプレイをバタンと倒して、こっち来いよとサイン。
それを合図にキースがシンセを裏から弾くというおなじみのプレイとなります。
キースって裏から弾いた方がミスタッチが少ないんですね・・・恐るべし!
途中間違って演奏が止まるけど、観客の声援で再開するという演出は前回と一緒(笑)

アンコール2曲目のNutrockerは、チャイコフスキーのバレエ組曲「くるみ割り人形」から「行進曲(第1幕:第2曲)」をアレンジしたものですが、今回は同じくるみ割り人形から「トレパーク ロシアの踊り(第2幕:第12曲)」で始まって、いつものナットロッカーへ移り、途中2曲が交差します。【やはり記憶は曖昧ですね。大阪を見て分かりましたが、くるみ割り人形から「こんぺい糖の踊り」が演奏され、ナットロッカー(くるみ割り人形の行進曲が原曲)へと繋がり、さらにくるみ割り人形の「トレパーク(ロシアの踊り)」へとつながるのが正解です】

かなりロックっぽいアレンジで新鮮でした。

今回のライブの全体を通して、スピーカーの真ん前だったせいも多少あるのですが、メチャクチャ音が大きい。
私もたいがい大きな音は好きな方ですが、久々に耳が死にました。
というか大きすぎて音程がよく分からないほどというのはいかがなものか・・・
ステージ中もモニターが聞こえないらしくキースがしきりにキーボードの音を上げろとサインを出していました。

音量は別にして、1曲毎にドラムの温色を変えたり、マーク・ボニーラのエフェクトが複雑に変化するなど、音響的にはなかなか凝っています。
サウンドエンジニアは前回来日時と同じなので、たぶんマーク・ボニーラがあれやこれや注文つけているのではないでしょうか?

キースも64歳になってしまい細かい作業はできなくなっているようで、キーボードの音色切り替えなどは舞台袖のテクニシャンがMIDIコントローラーを使用して行っているのですが、この切り替えを頻繁に間違えるのはちょっと・・・

まあワールドツアーの最初として東ヨーロッパツアーが終わり、しばらく立ってからの日本ツアーなわけで、メンバー、スタッフともにリハビリ的な要素は多分にあったと思います。
キースもかなりいい加減に弾いていましたし、マーク・ボニーラはもっと声が出るはずなのに妙に喉守っている感じがあったり・・・決して万全とは言えない状況が見て取れるのですが、とりあえずアラ探ししててもきりがありません。
メンバー一新で音が若々しくなり、ロックっぽくなり、なによりメンバー全員楽しそう!
オーディエンスへのアピールも十分で、存分に楽しましてもらいました。

実は今日の最終日は大阪も行けることになっているので非常に楽しみです。

あ!そうそう・・・前回の来日時のしょうもない日本語オヤジギャグは今回無く、すべて曲紹介など普通のMCでした。
でも、なきゃないでちょっと寂しいかも(笑)

追記:
とりあえず最終日の大阪レポートもアップしてあります。

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2008/07/22

Rick Wakemanソロライブ

ジョン・アンダーソンの病気によって中止となったイエスの40周年ワールドツアーですが、このツアーに参加を表明していなかったリック・ウェイクマンが単独で日本に来るというのでビックリ。
どんな感じなのか半信半疑の中、Billboard OSAKAへ見に行くことになりました。

Billboard1 Billboard2

ステージ下手には、コルグのOASYSとローランドのFantomがセットされたキーボードスタンドが3組「コの字型」に置かれており、上手にはスタンウェイのセミコンが置かれているシンプルなステージ。

客電が落ちると、テープでCanon in D(いわゆるパッヘルベルのカノン)が流れ始めます。
「悲しいときー!」とか言ってはしゃいでいるうちにリック・ウェイクマン登場!

若いときはサラサラのブロンドヘアーにシルバーのマントで「ピアノの貴公子」とか呼ばれていましたが、さすがに年齢には勝てません。
かなりのメタボぶりにちょっとビックリ。

こんなに違う

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黒のズボンに黒のTシャツ、そして黒のロングコートと、真っ黒けの衣装なので多分多少細く見えているのでしょうが、おなかが出すぎでない?

Canon in D
オケに合わせてアコースティックピアノでカノンを演奏します。
演奏が終わると大拍手!

なにかのDVDで「日本人はLとRの発音の違いも分からない」なんて発言もあったリックなので、「どうせ英語わかんないんでしょ!」って感じでMCは無いかと思ったら1曲ごとに丁寧なMCが入ります。
しかも開口一番「日本語しゃべれなくてスンマセン」と会場を笑わせます。
なんだ・・・いい人だったんだ(笑)

続いてシンセブースでの演奏。
Catherine Howard(ヘンリー八世と六人の妻)
一人で弾いているとは思えない音色の多彩さに演奏が終わると拍手が鳴りやみません。

「イエスやストローブスやデビット・ボウイなど色々な人と演奏したけど、次はそんな中の一曲だよ」ということで、キャット・スティーブンスの雨にぬれた朝をアコースティックピアノで演奏。
Morning Has Broken(キャット・スティーブンス)

次はシンセブースへもどりイエスの曲を2曲メドレーです。
「歌わないよ」というMCで会場爆笑。
And You And I(YES 危機)〜 Wonderous Stories(YES 究極)

次は地底探検ー完結編から。
続編が発売されていたというのは知りませんでした。
「演奏はオーケストラの代わりにKARAOKEでやるね」というMCのとおりオケ部分がテープで流れアコースティックピアノで合わせます。
The Dance Of A Thousand Lights(地底探検ー完結編)
ただカウントもなくいきなり始まるので最初の数音は間に合わないのはご愛敬って感じでしょうか?
ただ個人的にはオリジナルの地底探検からやって欲しかったです。

次はヘンリー八世からパイプオルガンの曲。
Jane Seymour(ヘンリー八世と六人の妻)
やっぱりヘンリー八世は盛り上がります。
音的にはミニムーグが欲しかったです。

次はまさかのABWHの曲!
しかもアコースティックピアノでのプレイです。
The Meeting(Anderson Bruford Wakeman Howe)
ピアノアレンジが秀逸で癒されました。
ジョージ・ウィンストンの曲みたい。

「次は難しい曲だよ」というMCのとおり複雑な展開の上、超早弾きの曲。
Merlin the Magician(アーサー王と円卓の騎士)
ABWHで来日した際にもソロコーナーでやったのでおなじみですが、早引きパートは衰えなく強烈。
この曲に限ったことではないのですが、リックは目をつぶって眉間にシワを寄せ、早引きになると身もだえしながらプレイするのですが、昔の貴公子の姿ならまだしも現在のメタボなリックは見た目にきついなあと・・・(^^;)
でもプレイは本物。
終わったら拍手が鳴りやみません。

次はリックのソロとしては一番有名な曲をアコースティックピアノでプレイ。
Catherine of Aragon(ヘンリー八世と六人の妻)
アレンジもかなり変わっていました。
かなり荒々しいプレイです。

最後はなぜかビートルズのカバーです。
Help 〜 Eleanor Rigby(ビートルズ)
ヘルプは幻想的な音色でしっとりと、エリナー・リグビーは中近東っぽいイメージで荒々しくプレイ。
リックの別の一面といったところでしょうか?

アンコールにこたえて、再登場後、
「次の曲はみんなが知らない曲だから間違えてもばれないよ」ってなMCのとおり知らない曲。
サーカスの曲と紹介していたような・・・
曲目不明
アイルランドっぽい香りがする、カーニバルのイメージの曲でした。
あっという間の1時間という感じです。

実は18日の2ndステージと、19日の1stステージの2ステージを見たのですが、楽曲は2日間とも同じだったものの、2つのプレイはかなり違ったと言えるでしょう。
初日は多少の緊張感に包まれてとぎすまされた感じの演奏で、2日目はリラックスした感じの演奏という感じ。
リラックスしすぎて、2日目はかなりミストーンやリズムの揺れが目立ちましたが・・(^^;)
初日と2日目の違いと言うより、1stと2ndの違いなのですかね?
お客さんは初日の方が全然少なかったのですが、1曲終わる毎にリックがMCのタイミングに困るほど長い拍手だったので、こうした盛り上がりも影響があったのかもしれません。

ところで会場ではリック・ウェイクマン持ち込みの譜面6種と、DVD2種、ベスト盤のCDが販売されていたのですが、これらを購入するとリックのサインがもらえるというので私と妻も購入。
写真は妻のですが、一人一人名前まで書いてくれるんですね。

Sign

サイン中、妻には色々話しかけていましたが、私にの番になると無口に・・・リックも男だなあと・・(笑)
私は74年に、リックがロンドン交響楽団を率いてイギリスのクリスタルパレス(野外劇場)で行った地底探検のライブに行ったので、そのことを告げると、態度が豹変「え!本当?でも随分前だから君は赤ん坊だったんじゃないの?」って・・・
日本人は若く見えると言いますが、歳を言ったら驚かれてしまいました。

何度もイエス脱退したリックですからもっと気むずかしいのかと思っていましたが、とても気さくでサービス精神旺盛な方でしたね。

リックは巨大なお腹が心配なものの、キーボードのプレイを見る限り、まだまだ現役!
次回の来日も期待しちゃいます。

一応セットリストをまとめると以下のとおり。

1. Canon in D
2. Catherine Howard
3. Morning Has Broken
4. And You And I ~ Wonderous Stories
5. The Dance Of A Thousand Lights
6. Jane Seymour
7. The Meeting
8. Merlin the Magician
9. Catherine of Aragon
10. Help ~ Eleanor Rigby

Encore
11. 曲目不明

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2008/05/04

グイーン 2008年5月3日ライブレポート

毎年2回行われるQueenのお笑いトリビュートバンド「Gueen」のライブが5月3日に行われましたので毎度のことながら参戦してきました。

5月に行われるライブはマニアックなネタが多いというのが恒例になっており、今回は70年代特集。
タイトルも「〜戦慄の王女二世が心臓麻痺を起こしつつもオペラ座で華麗なるレースを観戦したというキラー・ニュースがジャズと共に世界に捧げられたという70年代のお話〜」というクイーンの70年代にリリースされた全アルバムの邦題をつなげたものになっています。
毎度のことながら凝ったタイトルでよく思いつくものですね。
過去のタイトルには「世界に棒」とか「オペラ座に寄る?」などの名作があります(笑)

会場のShibuya O-Eastは1階はオールスタンディング(2階は指定席)ですが、ほぼ満員で700人以上入っているでしょうか?
いつもの盛況ぶりです。

ステージはロゴが表示された白い幕で覆われており中は見えない状況。

【写真はすべてクリックで拡大】

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いつもはクイーンのトリビュート系のBGMがかかっているのですが、今回は70年代の名曲がかかっています。
EL&P、Deep Purple、Yes、The Band、Doobie Brothers、Bostonなどに続いてポール・ロジャース率いるFreeのAll Right Nowが大音量でかかると場内から歓声。
曲が終わると同時に客席が暗くなりショウのスタートです。

Liarからスタートですがオープニングは、今回のタイトルがスクリーンに映し出され、

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続いてLiarのカウベルと共にメンバーのシルエットが裏から投影。

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さらにはフレディー波多江氏のが着物とらしき衣装で障子越しに舞を披露し、最後は着物を脱ぎ捨てます。

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Liarの歌が始まるとスクリーンにはLiarの最初の四小節分の歌詞が表示されますが、その歌詞の行間には日本語で「もう少しで この幕が落ちます。落ちたら 大騒ぎしてください。」と解説が書かれており場内爆笑。

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そして四小節が終わると幕が振り落とされメンバーの姿が現れるという趣向です。

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凝ってますよね。

1 Liar

前が大きく開いたダイヤ柄のタイツに身を包んだフレディー波多江のおなかには「七十年代」とでっかく書かれています。

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間髪入れず2曲続きます。

2 If You Can't Beat Them
3 Now I'm Here

Now I'm Hereでは、例によって「レ〜ロ」のお客さんとの掛け合い〜ロジャーさとしのドラムソロで終了です。

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ここでMC。
「ハロービューティフォーピーポーの皆さん!お元気でした!」
「今日はこの雨を吹きとばさんばかりに・・・」と言いかけると客席から「雨降ってないよ」と言われ「え!?雨降ってないの?」で場内爆笑。
例によって腰の低いMCが笑えます。
「私をはじめメンバー一同今日に懸けてまいりました!そのパワーをお聞き頂きましょうか!・・・と言いつつしっとりした曲なんですけどね」
ということで次の3曲が演奏されます。

4 Killer Queen
5 Get Down, Make Love
6 Sleeping On The Sidewalk

Get Down, Make Loveでは途中の「Make Love〜Make Love〜Make Love・・・」というディレイの部分で歌詞が「Make Loveメイクラブ→メグロ・・・目黒」と変化し、続いて「恵比寿、渋谷・・・代々木、原宿・・新大久保、高田馬場・・・」と山手線の駅名になり、最後「Get Down・・・目白〜」というところでスパイク・山田のハリセンがフレディーに炸裂というネタ。

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文字で説明するとわけわからないかもしれませんが、会場ではくだらなすぎて爆笑でした。

Sleeping On The Sidewalkは2ブライアン・慎也 井口"が甘く歌います。
なにせ英語ネイティブというのがすばらしいですハイ!

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フレディーが黒のタイツに着替えて登場してMC。
フレディー・マーキュリーは45歳で亡くなったのですが、フレディー波多江さんも今年で45歳となり年齢が追いついてしまったそうです。
ライブの前は必ずダイエットをするそうですが、今年は70年代特集と言うことで、どうしてもタイツものが多くなるためかなりがんばらなきゃいけなかったため、コンニャクとシラタキでお腹を満たしていたとか・・・なかなか大変です!(笑)

つづいて2曲。

Gueen020 Gueen021

7 You're My Best Friend
8 White Man

ここでMC。
「いかがですか!70年代特集!今日はRadio Ga Gaはありません!」場内から「えーー!」の声。
「でもここからは70年代に生きてた人はきっと歌えてしまうそんなナンバーをお送りしましょう!」と続いて以下の曲。

9 Love Of My Life
10 Teo Torriatte
11 Keep Yourself Alive
12 The Loser In The End

Love Of My Lifeはほとんどフレディーが歌わなくても会場大合唱です。
The Loser In The Endはロジャー・豊田・さとしがボーカル。
とんでも無く熱のこもった演奏に会場大歓声。

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ここでフレディーが白鷺衣装で登場。
「いいねー!ロジャーさとし!負けないようにしないと!」ということでピアノへ向かいます。

Save Meを弾き始めますが「あれ?これ80年代じゃん!」
もI Was Born To Love Youを弾き初めて「これはどう考えても80年代だよね?」
Play The Gameで「これもだなあ・・・」
Killer Queenを弾きだし「あれ?これは70年代でいいのか??」と言うとメンバーや客席から「さっきやったよ!」と突っ込みが・・・お客さんの突っ込みも見事です。

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つづいてなんとMillonaire Waltzを弾き始め「これは?」と客席に問いかけると会場大歓声。
「でもこの曲むずかしくない?この後弾けないよ」とは言いつつモーガン竹中に演奏が引き継がれて演奏が開始されます。

13 Millonaire Waltz

とんでもなく複雑な曲ですが、すばらしい演奏。
これにはまいりました。
まさにLP完全再現です。

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演奏が終わったら大歓声。
拍手がいつまでも鳴り止まない中、フレディーの「超〜練習しました!!」というMCでふたたび大歓声。

盛り上がったところでメンバー紹介。
「なにか告知とかある?」とフレディーが聞くと、「個人的なことなんだけどヘリコプターってバンドのライブがあるんだけど来てね。」「なんだか大物ゲストも来るらしいよ。」という各メンバーが同じ内容の告知ばかりで場内爆笑。
最後にフレディーが「私も個人的なことなのですがヘリコプターってバンドのライブにゲストで呼ばれました」と告知。
あんたがゲストかい!という感じのオチで場内苦笑い。

ここで毎年恒例のクイーンフェスティバルが11月に開催されることを告知。
ただAIDS撲滅のためのチャリティーイベントという位置づけで行ってきたクイーンフェスティバルだったにも関わらず、今年いっぱいで寄付先のフレディーマーキュリー協会が活動を休止するというニュースが伝えられ、会場はちょっとブルーに・・・

ここで気分を一新!
「みんなで歌える曲いきましょう!」というMCで次の曲。

14 Bicycle Race
15 She Makes Me
16 Father To Son
17 Tie Your Mother Down

Bicycle Raceでは恒例でチャリベルが客席に投げ入れられ観客とのセッション。

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「さあ今日はゴールデンウィークと言うことで"鯉のぼり"でいきましょう。」ということで「やねよ〜り〜たーかーい、こいの〜ぼ〜り〜♪」のリズム(?)にあわせてチャリベルをならします。

なかなかむずかしく、お客さんも会わせるのに苦労しますが、成功して歓声。
つづいてのShe Makes Meはふたたびブライアンの見せ場となります。

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ふたたびフレディーが登場してFather To Son、Tie Your Mother Downでは最後は会場と一体になり熱唱となり大歓声。
さらにたたみかけるようにエンディングに向かって突っ走ります。

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18 It's Late
19 Seven Seas Of Rhye

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会場大興奮のうちに終了。
ここからはアンコールです。
フレディーはシルバーのタイツスーツ。

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20 Sheer Heart Attack
21 Good Company
22 Bohemian Rhapsody

Good Companyはふたたびブライアンが軽快にウクレレを弾きながら聴かせます。

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そして定番Bohemian Rhapsodyへと続きます。
Bohemian Rhapsodyではロックパートで例によって銀テープが打ち上げられ、銅鑼の爆音で終わります。

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ここからはアンコール2回目。
当然曲は以下の3曲。

23 We Will Rockyou
24 We Are The Champions
25 God Save The Queen

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やっぱり70年代はいい!
もう満腹の2時間でした。

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それにしても「80年代特集」なんてやったら今回の曲は1曲も演奏されないわけですから、クイーンの70年代の曲がいかにすごかったかがよく分かりますね。
鳴り止まない拍手の中、別れを惜しみつつ次回ライブを11月15日と約束してメンバーはステージを後にします。

過去もかなり有名なミュージシャンの方々が見に来てくださっていますが、噂では今回はゴスペラーズのメンバーやサエキけんぞう氏も見に来ていたとか。
サエキけんぞうブログ「グイーンを見てきました

11月のライブはマニアックな曲をばかりに固まることなく、コアなファンでなくても楽しめる内容になっているのが普通ですので、まだ見たことのない人は是非ごらんあれ。

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2008/04/10

Todd Rundgrenライブレポート

前の日記でAlice Cooperのレポート書いたばかりですが、もう一つたまっていたトッド・ラングレンのライブレポートもアップしておきます。

4月4日はBillboard Live OsakaでTodd Rundgrenのライブを見てきました。

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(メンバーリストにはPianoと書いてあったのですが・・)

Todd Rundgrenはソロ作品も、Utopiaも、プロデュース作品もそれぞれ結構好きなのですが、過去の来日は都合が付かなかったり知らなかったりでことごとく見に行くことができませんでした。
唯一行ったことがあるのは2002年の大阪ブルーノートでのアコースティックライブのみ。
しかし生ギター1本のライブというのは悪くはないのですがアットホームすぎて人の家の宴会に来ているような感じとでも申しましょうか・・・ちょっと消化不良気味だったでバンド編成のトッドを一度は見てみたいと思っていました。

そんなおりに知った来日情報で早速チケットを予約。
そもそもライブを知ったのはチケット発売開始からだいぶたってからだったもので、もうチケット無いかもしれないと思いつつ予約をすると、なんと簡単に指定席を取ることができ反対に一抹の不安が・・・

当日になると一抹の不安は現実のものとなります。
日本公演の初回に当たる1stステージを見に行ったのですがお客さんがガラガラ!
特にステージ前のテーブル席は最前列以外全くお客さんがいない状態なのです。

先着10名でトッドのサイン入りTシャツ売っていて、サインあると気軽に着ることができないし(どのみちもう開演間近だから残っているわけが無いし!)サインなしのツアーTシャツ買おうと思ってカウンター行ったら「サイン入りですね!」って自信満々に言われて、うっかり「ハイ・・」って答えちゃって、サイン入りTシャツ買っちゃうほど空いてました。(笑)

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期の変わり目という微妙な時期の金曜日の18時30分開始のステージですから無理もないのかもしれません。(他のステージはちゃんと人が入っていたようで、ビルボード東京は満席だったようです)
ほとんどのお客さんはお店の外周にあって価格も安いカウンター形式のカジュアル席に座っており、テーブル席は最後までガラガラのままでした。

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もう一つ会場に入ってビックリしたのがキーボードがないこと。
てっきりトッドがしっとりとピアノ弾きながらHello it's Meなどを歌ったりするんだとばかり思っていたのですが、ギターアンプが2台とベースアンプとドラムス・・・一体どんな曲やるの??

いろいろと心配しているところにメンバー登場。

Todd Rundgren / Guitar, Vocals
Jesse Gress / Guitar, Vocals
Kasim Sulton / Bass, Vocals
Prairie Prince / Drums

Kasim SultonはUtopiaに在籍していた人、Prairie PrinceはThe Tubes以来トッドとは縁が深い人です。

なにせステージ前がガラガラですからどんな演奏になるのかドキドキしている中、Buffalo Grassからスタート・・・なんと爆音です。
ビルボードは何回か来ていますが、ここまでデカイ音聞くとは思わなかった。
トッドもブリブリにギターソロ弾きまくり! 跳ねまくり!! シャウトしまくり!!!

1曲目終わってトッドが「音デカいかな?」ってMCでお客さんに聞くぐらいデカかったです。

今回は全曲ロック色の強い選曲で、セットリストは以下のとおり。

Buffalo Grass / One Long Year(2000)
Black Maria / Something/Anything?(1972)
Soul Brother / Liars(2004)
Fascist Christ / No World Order(1992)
I Saw The Light / Something/Anything?(1972)
Black And White / Faithful(1976)
NO. 1 Lowest Common Denominator / Todd(1974)
Drive Ever Popular / Tortured Artist Effect(1983)
Tiny Demons / Healing(1981)
Slut Something /Anything?(1972)
One World / Swing To The Right(Utopia,1982)

====Encore====
Trapped / Oops! Wrong Planet(Utopia,1977)
Worldwide Epiphany / No World Order(1992)

他のステージもほぼこれと同じセットリストだったようです。
かなり幅広い年代のアルバムからの選曲で、Utopiaの曲もチョイスされていたのがうれしいですね。

ただ総立ちで聞くような選曲のライブだったにもかかわらず、さすがにガラガラのホールの中いきなり立ち上がる勇気もなく(ヘタレですいません)・・他の方も同じだったようでスタンディングのライブハウスなどで聞きたかったというのは本音のところですね。
そんなノリの悪いオーディエンス(拍手や手拍子は、トッドの熱意に答えるべく皆さん一生懸命やっていましたけどね)、かつガラガラの客の入りにもかかわらず、トッドは人のいないテープル席を指さして「この辺の席の人は行方不明?」って苦笑いしつつも、パワフルで熱がこもった演奏を行ってくれたのはありがたいとしか言いようがありません。

しかも今年6月で還暦にも関わらず、トッドの声の質や声量は昔とほとんど変わっていないのがうれしい限り。

演奏も良かったし、音デカイわりにバランスや個々の音も良かったと言えるでしょう。(私の席はですが・・・)
1時間15分ぐらいの短いステージでしたがオーディエンスには満足感が漂っていました。

すごくよかったけど、次回は是非スタンディングで見たいものです!

追記:
同じステージを見た方のブログを発見。
それによるとやはり最前列はバランス悪かったみたいです。
まあ最前列の観客にはスピーカーが向いていませんから音デカイと反射音ばかり聞くことになってバランス悪かったんじゃないかと思います。

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2008/04/08

Alice Cooperライブレポート

2008年3月27日(木)、以前のエントリーで紹介したAlice Cooperのライブに行ってきました。
会場は京橋のIMPホール。
オールスタンディングということだったのですが、会場に着くと「本日は自由席となりました」との張り紙があり、「オールスタンディングと自由席はどう違うの??」と思いながら会場に入ると椅子が設置されていました。
25日の東京公演のさいに観客の一部が将棋倒しになったという情報もあったのでその対策のようです。

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IMPホールは気持ち悪いぐらい残響のないホールで、天井の低さもあいまってどこかの会議室で宴会やっているような錯覚を覚える変な小屋。
700人強のキャパの小さなホールで、ほぼ満杯と言った状態。
10分遅れて待ちに待ったロックショウのスタートです。

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ステージはAlice Cooperと書かれたスクリーンで覆われていますが、演奏開始と共にシルクハットをかぶりステッキを持ったアリスのシルエットが映し出されます。
観客大興奮で総立ちです。
そこに忍び寄るもう一つの怪しいシルエット・・・いきなり襲いかかってくるのをアリスは仕込み杖で応戦。
見事アリスが敵を串刺しにしたところでスクリーンが払い落とされます。
なんと挿されたのはもう一人のアリス!(アリスのお面をかぶっています)
偽アリスが倒れている中、誇らしげに「It's Hot Tonight」からスタートです。

いやーー・・・本物のアリスが目の前のステージで動いているのにはかなり感動します。
先日のポリスも感動しましたが、感動の種類が違うのです。
ただならぬオーラを放っているとでも言いましょうか・・・まさにロックレジェンド!
ステッキをバトンのように回す動きにも切れがあり、声の衰えも全くありません。

ステージが進むにつれ、ロックショウの元祖とも言えるAlice Cooperの真骨頂が展開されます。

特にWelcome To My Nightmareから始まるステージはまさに狂気。
アリスは殺人鬼と化し、襲ってくる敵を片っ端から倒し、さらには花嫁まで手にかけてしまいます。
さらに乳母車を押してきた母親の喉をかっ切って乳母車を奪い中の赤ん坊を抱いて歌ったかと思うと、やおら赤ん坊にハンマーで杭を打ち込み串刺しに・・
舞台は血しぶきが飛びまくりです。
そんな殺人鬼アリスもついに逮捕され拘束衣で自由を奪われますが、しぶとくそこから脱出!
しかし再度捕まりついには絞首台に引き立てられ首つりの刑にかけられることに。
そして絞首台のレバーを下ろす執行人が黒いずきんを脱ぎさるとそこには最初に殺されたはずの偽アリスの顔が!
偽アリスが笑いながらレバーを倒すと底板が開きアリスはあえなく絞首刑に・・・・まさにナイトメアと呼ぶに相応しいショウがI Love The Deadまでメドレーで展開されます。

アリスがユラユラとぶら下がっている絞首台が舞台から消えるとSchool's Outのイントロが流れ、アリスはシルクハットにステッキという姿で再登場。
古い見せ物小屋の団長という雰囲気でショウを締めくくります。

アンコールは3曲で当然Poisonは大盛り上がり。
最後のElected(アリスは大統領)では日本人スタッフもかり出され「アリスに投票を」というような選挙ポスターを掲げ大統領を盛り上げて〆です。
イヤー掛け値無しに楽しかった!

セットリストは以下のとおり。

It's Hot Tonight
No More Mr Nice Guy
Under My Wheels
I'm Eighteen
Is It My Body?
Woman Of Mass Distraction
Lost In America
Feed My Frankenstein
Be My Lover
Dirty Diamonds
Muscle Of Love
AG Solo〜Desperado
Halo Of Flies〜Dr.Solo

雷鳴〜Welcome To My Nightmare
Cold Ethyl
Only Women Bleed
Steven
Dead Babies
Ballad Of Dwight Fry
Devils Food
Killer
I Love The Dead

School's Out

===encore===

Billion Dollar Babies
Poison
Elected

サポートメンバーは、Keri KelliとJason Hookがギター、Chuck Garricがベース、そして現在のKissのドラマーEric Singer。
キーボードのパートがある曲はシーケンスで流れます。

アリスのショウは客席にいろいろものを投げ入れることでも知られていますが、ステッキ、大量のネックレス、アリスの顔が印刷されたお札、巨大風船などなど・・
東京では投げ入れたネックレスの取り合いで将棋倒しまで発生してちょっと危険な状況もあったようです。
とどめは娘さんが客席に血糊をぶちまけていましたが皆さん予備知識がありますから大喜びでしていました。(私は仕事の帰りの服装なので血糊は勘弁です)
コンサートが終わったあともスタッフがステージに落ちているゴミ(割れた巨大風船のかけらなど)を客席に投げ入れ続けていたため、お客さんがなかなか帰らない珍しいコンサートとなりました。

音圧も久々に大きくて気持ちよかったですが、ギターの音がPAでは無くギターアンプから聞こえるのが70年代っぽい感じでGood。
タイトにチューニングされたドラムなど、おおむね良かったのですが、ホールの音自体がかなりクセがあるせいか音が団子になって分け分からなくなることがまれにありました。(曲調によるのでしょう)
この際、曲を知らない人はアリスが歌うメロが全く分からないことがあったのではないかと思います。

でもまあAlice Cooperのコンサートでたまに聞こえにくいなんて些細なこと。
演出とパワーを十分堪能できる、掛け値無しに楽しめるコンサートだったといえるでしょう。
満足です!

それにしても2月に還暦を迎えたばかりとは思えないパワーにはビックリです。
やはり普段ゴルフばかりやっているからでしょうか?(というかプロなんですかね?)

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2008/02/13

ポリス日本公演に行ってきた

2008年2月10日は再結成のThe Policeを見に京セラドーム(旧大阪ドーム)に行ってきました。
今年最初のコンサート参戦です。

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会場周辺では係の人が「ジャンプ禁止」の札を配りまくっており、立て看板なども見受けられます。
地盤が悪くタテノリのコンサートだと近隣住宅で鍋から具が飛び出すほど揺れるというので一時期コンサートには全く貸していなかった京セラドームならではの配慮でしょう。
ただ観客の年齢層的にタテノリはあり得ないので無駄な心配なのですが・・・

まずはグッズ売り場をチェックするもツアーTシャツがいまいちなのでパス。
とっとと会場に入ります。

Tシャツ付きのプレミアム席を購入したのですが前から9列目でアンディー・サマーズの前あたりに位置する席。
あまり前だと音が悪いのでこのぐらいがちょうど良い感じです。

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6時半からオープニングアクトのFICTION PLAINが登場。
スティングの息子のバンドだそうで、CDではイマイチという印象だったのですがライブはえらく良いので得した気分。(音が悪かったのがちょっと残念)
やっぱり若いバンドは元気があってよろしい!!
スティングの息子はなぜか日本語ペラペラなので驚きましたが、ネット情報によると学生時代の仲の良い友人が日本人だったとか・・・

30分ほどのステージが終了し転換。
いよいよThe Policeということで会場は期待感に包まれます。
BGMが大音響でBob MarleyのGET UP STAND UPとなったらアリーナ総立ち。
そしてジャスト7時30分、スチュアート・コープランドのドラをきっかけにスタートです。

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SETLISTは以下のとおり。

Message In A Bottle
Synchronicity II
Walking On The Moon
Voices Inside My Head ~ When The World Is Running Down
Don't Stand So Close To Me
Driven To Tears
Hole In My Life
Every Little Thing She Does Is Magic
Wrapped Around Your Finger
De Do Do Do, De Da Da Da
Invisible Sun
Walking In Your Footsteps
Can't Stand Losing You(Regatta de blancのフレーズ入り)
Roxanne

・Encore1
King of Pain
So Lonely
Every Breath You Take

・Encore2
Next To You

照明とLEDで飾られたステージは美しく、LEDディスプレイはHDクォリティーでえらく高精細。
スティングの皺までハッキリ映し出していましたが(笑)、それ以外の演出はほとんど無く、MCもアリガトー程度でなにも無し。
淡々と演奏が続くシンプルなステージでした。

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曲はかなりライブ用にアレンジを変えてあり、イントロ聞いただけでは何の曲か分からなかったりしますが、シーケンスを使用しているのは少なく(たまにはありますが)、ほとんど3人だけの演奏は素晴らしいの一言。

アンディー・サマーズのギターソロが結構あり非常にワイルド。
スチュアート・コープランドは通常のドラムセット以外にドラやティンパニーやグロッケンなどが組まれたパーカッションキットがセリで上がってくるようになっており、忙しく行き来しながら心底楽しんでいる雰囲気でプレイします。
スティングはさすがに昔のような高音は出ませんからキーを落としているのですが全く違和感ありません。(Roxanneでちょっと苦しそうでしたが持ち直しました)
やっぱりうまい!
当然「De Do Do Do, De Da Da Da」など多くの曲で客席と一体になります。

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スティングが56、スチュアート・コープランドが55、アンディー・サマーズに至ってはなんと65(ミック・ジャガーより年上)というのが信じられないほどパワフルなステージでした。

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ツアーが終わったら調子に乗ってアルバム製作などしてもらえると嬉しいのですが・・・
次回はニューアルバムのツアーでの来日を期待しましょう。

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2007/05/08

Gueenライブレポート

2007年5月3日は毎年恒例となった「Gueen春のゴールデンリサイタル」が開催され、Gueenが半年ぶりに来日(笑)したので、ちょっと遅くなってしまいましたが毎度お馴染みのライブレポートをお送りします。

(写真はすべてクリックで拡大。一部写真「なかさん」提供「なかさんありがとうございます」)

今回は会場が30分、開演が約20分遅れてのスタート。

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いつもお馴染みのQueenトリビュート曲の客入れBGMがフェードアウトされ、客電が消え、ジュワ〜〜ンというようなSEが会場に流れメンバーが舞台上に登場。
そのSEがOgre Battleのオープニングの逆回転SEへとつながり、演奏が開始されます。

1 Ogre Battle Queen II
毎年春のライブはマニアックな選曲もあるのですが、1曲目がOgre Battleというのは予想を超えたうれしさ。
Ogre Battle聞きたかった人も多いのではないでしょうか?

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そして2曲目、3曲目はお馴染みの曲が続きます。

2 Keep Yourself AliveQueen
Gueenの照明はいつも派手ですが、今回はドラム台にはLEDの照明が組み込まれさらに当時の雰囲気をかもし出しています。

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3 Now I'm HereSheer Heart Attack
とりあえず「レ〜ロ♪」の大合唱が入るのでNow I'm Hereはいつもこのあたりに入っていますね。
今回はレ〜ロの後にいきなり「More Than A Feeling♪」とBostonの名曲のフレーズを歌い始めたため会場が戸惑っていたら「ここでお客さんもMore Than A Feelingって歌ってくれたらその後が続くんですが・・・」とフレディー波多江。
掛け合いでMore Than A Feelingを歌って盛り上がります。

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今年ボストンのボーカルBrad Delpが亡くなったのでその追悼という雰囲気です。

ちなみにMore Than A Feelingの原曲はこちら

さてここでMC.
フレディ「皆さんゴールデンウィークに海外旅行の予定を潰してゴールデンリサイタルフォー(裏声)へお越しいただきありがとうございます。今夜も名曲の数々でお楽しみください。」で次の曲へ。

4 Good Old Fashioned Lover BoyA Day At The Races
Gueenのレパートリーの中では非常に演奏回数の少ない曲です。

5 Bicycle RaceJazz
早くもBicycle Raceで客席に自転車のベルが投げ入れられます。
自前のチャリベルを持っている人も多く盛り上がります。
フレディ「チャリベルネタ考えるの忘れていました!」で観客爆笑。
結局We Will Rockyouのリズムでチャリベルを鳴らすことに・・・(笑)

6 MustaphaJazz
Bicycle Raceが終わると間髪入れずにMustaphaでメチャクチャカッコイイです。

曲が終わると客席向かって左側に置いてあるピアノを弾きはじめます。
フレディ「私たちこのコーナーのことピアノギャグって呼んでいるんですが・・」で大爆笑。

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フレディ「ネットを見ると私がフレディというより谷村新司という声も多いようなので再度谷村新司を・・」
昴(すばる)を熱唱。(観客爆笑)
フレディー「私はQueenのファンであると同時にBostonのファンであると公言していたのですが、先日ボーカルのBrad Delpさんが亡くなったので、ここで追悼を・・・」
名曲A Man I'll Never Beをマジで熱唱・・・というかなぜかピアノも歌も上手い!・・・でも客席の反応がイマイチと見るや「知りませんか?この曲??(場内爆笑)、40代ぐらいの人の間ではQueenとBostonというとギターオーケストレーションつながりなんですけどねえ・・・」(場内爆笑)

ちなみにA Man I'll Never Beの原曲はこちら

フレディ「さらに国内でも私の尊敬する方が亡くなっているので追悼させていただきます。」ということで植木等のスーダラ節をバラード調で歌い上げ場内大歓声。
フレディ「では追悼もこのへんにしてそろそろ本編へ・・・」ということで、Don't Stop Me Nowが始まります。
通常の演奏で
Tonight I'm gonna have myself a real good time〜'cause I'm having a good time Having a good time
まで演奏したところでスーダラ節に逆戻りしてスイスイスーダララッタ、スラスラスイスイスイ〜スーダララッタスイスイ!ときたもんだー、お呼びでない?お呼びでない?こりゃまた失礼いたしました!」と往年のギャグで締めたところで、灯油缶がフレディの頭に炸裂します(笑)

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ちなみにスーダラ節の原曲はこちら

間髪入れずUnder Pressureへ。
7 Under PressureHot Space

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ここでブライアン慎也井口がダブルネックギターを持って登場。
8 Long AwayA Day At The Races

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子供時代をイギリスで暮らしただけあって発音も完璧な上、本物のブライアンよりも歌上手いんじゃなかろうか・・(^^;)
それにしてもこの曲は個人的なお気に入りでもあり非常に嬉しいです。

次の曲も間髪を入れず「I don't want my freedom!」とIt's A Hard Lifeがスモークと共に始まりますが、フレディーの衣装はPVそのままの妖怪百目コスチュームを完全再現!

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よく作ったというかなんというか・・・当然会場盛り上がりまくりです。
髪型は中盤以降の長めの髪型を再現しています。

9 It's A Hard LifeThe Works
曲の途中から、コスチュームの目玉を剥がして観客に配るサービス付きでした(笑)
ちなみにt's A Hard LifeのPVはこちら

ここでMC。
フレディ「私たちGueenはスタジオバーションと同じ演奏をライブで再現するのをコンセプトにやってきたわけですが、ここでちょっとQueenのライブで行われていたアコースティックステージを再現してみたいと思います」ということで、張り出しステージにバスドラムとウッドベースがセットされブライアン慎也井口のソロステージとなります。
10 '39A Night At The Opera

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次はフレディ白鷺衣装に着替えて登場しアコースティックステージで次の曲へ
11 Fat Bottomed GirlsJazz

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途中からメンバーは定位置に戻り通常の演奏形態へ。

MCでお便りのコーナーだったようですが、フレディがネタを持ってくるのを忘れたとのことで、爆笑のうちに続けて3曲。
12 Bring Back That Leroy BrownSheer Heart Attack

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13 Brighton RockSheer Heart Attack
14 Staying PowerHot Space

Bring Back That Leroy BrownとStaying PowerがGueenのライブでは珍しくて嬉しいですね。

ここでメンバー紹介。
付け髭をプロピアに変えたそうで、非常に自然な仕上がりになっているのに感心したりして。
フレディ「私もこの体のある限り、喉のかれるまで歌おうと思っているのですが、後2年もすると本物のフレディが死んでしまった歳を追い越してしまう自体になるのですが・・・後は若作りするしかないですね」(爆笑)
「お客さんも体調にはお気をつけいただいて、人間ドック行くとか、女性の方は乳ガン検診するとか、健康で応援していただきたいと思います!」(場内歓声)
そして最後の4曲。

15 Radio GagaThe Works

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16 Tie Your Mother DownA Day At The Races
17 Teo TorriatteA Day At The Races
「手を取り合って」は久々な気がしますね。
全員大合唱でした。
そして最後はなんとこの曲!
18 Who Wants To Live ForeverA Kind of Magic

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壮大な雰囲気の中、1人ずつ退場していく演出で本編は終了です。
こういう壮大なエンディングって結構好きだったりします。

さて、ここからアンコールなわけですが、スパイク山田、モーガン竹中が牛の着ぐるみで登場!

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客席から「似合いすぎ!」という声が飛ぶ中I Want To Break Freeのオープニングが演奏されますが、ここからは2人の漫談コーナーとなります。
文字で書くとおかしさが伝わらないのですが、「黒毛和牛の飼育への投資を勧められたスパイク。送られてきた牛の写真を見ると柄がホルスタインだった・・・」というような感じで、2人の絶妙の間が何とも言えず笑えるネタでした。
ひとしきり漫談が終わったところで本格的にI Want To Break Freeの演奏開始で、アンソニー、ブライアン、ロジャー、フレディーがPVと同じ女装の衣装でステージに登場し、観客は大盛り上がりです。

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19 I Want To Break FreeThe Works

ちなみにI Want To Break FreeのPVはこちら

そして続いてはお馴染みのこの曲。
20 Bohemian RhapsodyA Night At The Opera
仕方がないとはいえ女装の格好でボヘミアンはちょっとひきました(笑)がGOODです!
ロックパートでは金テープが打ち出され盛り上がります。

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これでアンコール1回目は終了。

アンコール2回目は全員着替えをして再登場。
客席から「女装のままやれ!」という声が上がり、フレディ「汚いからやめておきます・・・まあ私は元々コスプレだからいいんですけどね」で場内爆笑。
フレディ「今回3ヶ月前からミーティングをしたんですが、そのさい『我々は初心を失ってるよ!』とメンバーが言い始めて、『初心ってなに?』って聞いたら、『お笑いバンド』という答えが返ってきてビックリしたのですが、Gueenの原点はお笑いバンドだと言うことを再確認した上でBreak Freeの女装を久々にチャレンジした次第です。」場内大歓声

そしてエンディングは毎度お馴染みのこの3曲。
21 We Will RockyouNews of the world

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22 We Are The ChampionsNews of the world
この曲では毎回2コーラス目の「You've brought me fame and fortune And everything that goes with it」の早口フレーズでレロレロになるのがネタなのですが、今回はフレディが予想に反してすんなり歌って場内大歓声。
しかし即座にブライアンに演奏を止められ「なんかおかしかったよね?、俺たちお笑いバンドなんだから流れ止めちゃダメ!」ということで、再度お馴染みのネタに戻るという、凝ったお笑い演出がとどめで場内大爆笑。
これだけふざけているにもかかわらず、曲の最後には何かが天から降りてきたような感動を覚えるから不思議です。

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23 God Save The QueenA Night At The Opera
最後王冠とマントでフレディーが登場し、お客さんの健康を祈るフレディの腰の低いMCで今回のライブは終了です。

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今回のライブは非常に多くのアルバムからのチョイスで、バラエティーに富んだ選曲でマニアもビギナーも満足できたのではないでしょうか?
くわえて、素晴らしい演奏と、適度なお笑いが入り交じり、個人的には満足感の高いライブでした!
これだからGueenはやめられません。

次回は11月中旬とのことなので今から楽しみですね。

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2006/12/04

U2 Vertigo Tour 2006レポート(ネタバレ)

今年になって1998年のPopMart Tour以来8年ぶりにU2が来日するというニュースが流れ、Vertigo Tourで4月4日来日決定したものの延期となったU2がやっとのことで来日。

11月30日、待ちに待ったさいたまスーパーアリーナに行ってきました。
ただし、4月の公演場所だった約7万人収容の日産スタジアムが使えなかったらしく、約2万人(多分)収容のさいたまスーパーアリーナに会場が変更になったことで公演期日が11月29日、30日、12月4日の3日間となっています。

さいたまスーパーアリーナへ行くのは初めてなのですが、上野から案外近く、しかも駅と隣接する形であんなデカイ施設があるのはチョットビックリです。

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仕事の打ち合わせがあったので、時間が無くジョンレノンミュージアムに行くことが出来なかったのは残念。
グッズ購入も後回しにしてとりあえず入場です。

アリーナと言えどパイプ椅子ぐらいあるのが日本では普通ですが、アリーナは完全にスタンディングで観客は整理番号順に入場します。
ただ入場してしまうとA(真ん中より前方)とB(真ん中より後方)という大雑把な区切りしか無く、好きな位置に陣取ることが可能です。
また驚いたことに望遠カメラ、録音、ビデオ撮影、フラッシュ撮影しか禁止されておらず、携帯のカメラや通常のデジカメで撮影していても誰も注意しません。
海外でのコンサート同様のスタイルということなのでしょう。

さてステージはと言うとVertigo Tourにはすでに発売されているシカゴツアーのDVDにあるLEDすだれディスプレイを使用したアリーナセットと、雨風に耐える格子状LEDディスプレイを使用したスタジアムセットの2種類があったのですが、延期後のオーストラリア、日本、ハワイを回るのはスタジアムセット1種類のようで(2種類運ぶのは大変ですからねえ)、赤い縞のスピーカーとシルバーの格子状LEDディスプレイでデザインされたスタジアムセットが設置されていました。

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デザインはU2はもちろん、ピンクフロイドやストーンズでお馴染みのマーク・フィッシャー。
ステージからはAエリア全体を囲む形で二本の花道が客席に延びいます。

さて3000番代の整理番号で入場したのですが、まだまだ前には行けるもののステージ背面全体がLEDディスプレイになっているので、あまり前に行くとU2の映像演出を見ることができなくなってしまいます。
そこでステージ向かって左側の花道のさきっちょあたりで鑑賞することに。

予定時刻を15分ぐらい過ぎたあたりでオープニングのBGMがかかり場内が大歓声に包まれ、Everyone・・・Everyoneというボノの影ナレーションでさらにヒートアップ!
徐々に会場のライトが暗くなり1曲目はCity Of Blinding Lightsです。

1 City Of Blinding Lights
他の場所は分からないのですが、場内とんでも無い騒ぎで前へ詰めかける流れに逆らうのが大変。
周りの歓声&歌声が大きすぎて曲が聞こえないほどです。
ボノは日本国旗を振って花道先端に登場。
ステージ背面のLEDディスプレイは思った以上にまぶしくカッコイイです。
ほとんど照明の機材が見あたらないのを納得したりしていました。

2 Vertigo
オープニングのかけ声を日本語が「イチ、ニイ、サン、CATORCE!!」と日本語バージョン。(ジュウヨン!って言うのかと思ったら違いました)
とにかく観客が歌う歌う・・・・正直U2の演奏がよく聞こえません(^^;)
観客が満員電車並みに密集しているとココまですごいエネルギーになるというのは初体験です。
ディスプレイはもちろんグリングリンの渦が表示され、文字通りめまいです。
スクリーンには高輝度LEDの照明も埋め込まれており、目つぶし的に使用されています。

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3 Elevation
オープニングのHo-oというファルセットのコーラスを観客が歌い始めるとボノが「美しい・・・みんなは美しい・・・日本は美しい」と・・美しい日本ってどこかで聞いたことありますね。
阿部総理を表敬訪問した影響でしょうか?(笑)
ライティングは格子状のLEDディスプレ裏側からの照明となり、その部分が開いてライトが現れます。
照明の器具が少ないと思っていたら、裏から現れる仕組みになっていたんですね。

4 Until The End Of The World
この頃から音が落ち着いてきました。
バランスも音色も申し分ないのですが、いかんせん周りがうるさすぎます。
もうちょっと音量が大きくなるといいのに・・・なんて思っていたらエッジが花道をこちらにやってくるではありませんか・・・目の前にエッジが・・

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5 New Year's Day
今度は目の前にボノが・・ボノもエッジもとんでも無いオーラを放っています。
もう音も観客も本調子。
素晴らしい演奏と客席の一体感です。

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6 Beautiful Day
気がついたらスクリーンの裏にはピンスポットも設置されていて、12人のオペレーターが操作していました。
通常のムービングライトではあり得ない光量でいい感じです。
エンディングのメロに乗せてBeatlesのBlackbirdの歌詞を歌います。
かっこいい!

7 Angel Of Harlem
もうベストオブベストという選曲で進んできていますが、これまたみんな歌いまくり。
エッジが目の前でとても楽しそうに演奏しています。

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8 The First Time
エッジがアコースティックギターに持ち替えしっとりと・・
そしてボノとエッジが目の前に・・

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曲が終っても、ボノが目の前にいるので周りは大騒ぎ・・・・「次は父親にささげる曲」とMCしていると汗瓶に入ったらしく「Fu●k'n Glasses!」とサングラスを外したらまた大騒ぎ(^^;)

9 Sometimes You Can't Make It On Your Own

でも曲が始まったらちゃんと聞くのがえらいところです。
U2って上手いなあ・・とあらためて実感。

ディスプレイには人が延々と歩き続けるアニメーションとボノに歌う姿が映し出され、何となくジーンとくる瞬間です。

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10 One Tree Hill
同様に聞かせてくれます。

そして次はさらに名曲!

11 Sunday Bloody Sunday
途中The ClashのRock The Casbahが歌われ、その後ディスプレイに日本語で「共存」と表示され大歓声。
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ボノは以下のような図形の書かれた鉢巻をし「日本から共存を実現させよう」と呼びかけます。
Coexist

共存=COEXISTの文字を、月はイスラム教、六芒星はユダヤ教、十字架はキリスト教のピクトグラムに置き換えた図形で、宗教が違っても「coexist/共存」できることを訴えています。
さらに花道にサヤカちゃんという日本人の女の子を上げ二人で「No War!」と掛け合いをして抱き合う演出。
多分事前の仕込みと思われますが、その後「Sunday, bloody sunday」と歌っていたら不覚にもちょっと涙がでてしまいました。

そして間髪入れずこの曲。
12 Bullet The Blue Sky
舞台上真っ赤で、戦闘機が飛び交うアニメーションが映し出されます。
また曲間にThe Hands That Built Americaのフレーズが出てきたり、さらにはエンディングでは花道の先端で真っ赤なトーチがたかれた前で、ボノが「ジョニーが凱旋するとき」(When Johnny Comes Marching Home=アメリカ民謡?)を歌い、争いの無意味さを表現していました。

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13 Miss Sarajevo
エッジがピアノを弾きしっとりと歌われます。
曲の最後には「世界人権宣言」の日本語が表示され、第一条〜第六条までが日本語でスクロールされます。
サブ画面には女の子が表示され英語で人権宣言を朗読・・・・朗読が終わると間髪入れずに次の曲です。

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14 Pride (In The Name Of Love)
素晴らしい構成にただただからだが熱くなるばかりです。
もちろん全員大合唱です。

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さらにたたみかけるようにこの曲。
15 Where The Streets Have No Name
ディスプレイにはアフリカの様々な国旗が表示されます。
演奏は完璧!会場は大騒ぎです。

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16 One
DVDと同じように来場者に携帯電話をかざさせます。
携帯の待ち受け画面に包まれた会場は素晴らしい美しさです。
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各自の携帯やパソコンから配信されるEメールが世界の極端な貧困を救う運動「ほっとけないキャンペーン」について解説。

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来場者に感謝して最後の曲です。

ここからはアンコール1回目です。
画面上に4列のスロットが表示され、いろいろな人の顔がグルグルと回り始めます。
この中には小泉元首相の顔なども含まれ、最後にはZooropaのジャケットにあるキャラクターが揃い「マンマ!マンマ!」と叫び始め、曲がスタートします。

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17 The Fly
画面には目まぐるしく美しいレイアウトでタイポグラフィーが表示されます。

18 Mysterious Ways
画面は艶めかしく動く女性の手が表示され、万華鏡のように変化していきます。
途中仕込みと思われる双子の外人女性をステージに上げて花道先端でパフォーマンス。

19 With Or Without You
もうなにも言うことはありません・・・素晴らしい。
キックとベースの音が心地いい中、全員大合唱です。
「さよならトーキョー」で1回目のアンコールは終了。

ここからはアンコール2回目です。

20 Window In The Skies
ベスト盤U218 Singlesに収録されている新曲です。
心地よく変化するアニメーションが表示されます。

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21 Desire
導入部はカントリー帳でギターと歌のみ。
途中からドラムとベースが入るアレンジ。
ハーモニカ上手い!

「久しぶりね」と言いながら最後の曲。

22 All I Want Is You
みんなで歌うシーンを作り、全員が合唱している中、最初はボノが、次はエッジが、そしてアダムが、最後にラリーが舞台から去っていき、2時間10分のショーが終了します。

その後、会場外のグッズ売り場へ行き、30分ぐらい並んでTシャツとパンフレットをゲット。
残念ながらツアーTシャツはL売り切れでした。

今回のVertigo Tourは、ステージに過去類を見ない巨大ディスプレイなどが使用されてはいますが、過去に行われたZooTV TourやPopMart Tourに比べて妙な演出は減っており、ストレートに音楽で自分たちのメッセージを伝えることに徹しています。

ところで始終ロックフェスなどに行っている若者は平気なのでしょうが、年寄りにギュウギュウ詰めのオールスタンディングは結構きついと言うことが判明。
ムチャクチャ疲れますし、興奮して暴れる奴もいるので微妙に危険だったりもします。
私も前の若者がいきなり両手を挙げて思いっきり仰け反ったので、後頭部で鼻をぶち割られそうになりました。(^^;)
年寄りは椅子のあるスタンド席あたりがちょうどよいのかもしれません。

ただ一体感があって楽しいのは事実なんですけど・・・みんなが歌うと聞こえなくなるのでもうちょっと音量が欲しかったかな・・・
ただ全体に文句なしに素晴らしく完成されたショーだったといえるでしょう。
日本公演は本日の4日を残すばかり。

行かれる方は楽しんでください!

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2006/11/29

スティーヴ・ハケット日本公演

11月27日OSAKA Blue NoteにてSteve Hackettのライブを見てきました。
1日2回公演の21時30分のステージです。

今回はThe Steve Hackett Acoustic Trioでの来日。

Sh1 Sh2
    (写真は2005年イギリスでの模様)

メンバーは以下のとおりです。
Steve Hackett(ギター)
John Hackett(フルート)
ROGER KING(キーボード)
John HackettはSteve Hackettの弟とのことす。
彼が演奏するフルートは、頭部管の所が曲がっており、指で押さえるキー部分は縦笛のようになっている変な形のフルートを演奏します(以下の写真参照 音的には通常のフルートと変わりません)
あと少しキーが低くUの字型に頭部管が曲がっているアルトフルートも演奏します。

John Hackett 549

ROGER KINGはキーボードのFantom-X8のみで多少外部音源なども使っているようです。
Steve Hackettは2本のクラシックギターのみでした。

OSAKA Blue Noteは移転後始めてきたのですが、前よりかなり広く席もゆったりしており、とても見やすい会場です。
2回公演の遅い回なのでお客さんは少なめでしたが、それでも150人ぐらいは入っていたでしょうか?

定刻になると、唐突にでっかいオジサンがステージに・・・
え・・・ハケット歳で体型変わった?と思ったら、もともと体格がよい人のようで、サングラスを取ると見覚えのある顔でした(笑)

「ようこそ、こんばんは」と日本語でご挨拶。
「アコースティックショーを楽しんでね」でまずはソロの演奏です。

次々にメドレーで曲が演奏されるので曲名は自信ありませんが、以下のようなつながりだったと思います。

Pease Blossom〜Black Light〜Classical Jazz〜Horizons

約10分の演奏でした。
「おおきに!」と関西弁を披露した後、他のメンバーがステージへ。
メンバー紹介は日本語で
「フルートは弟のジョン・ハケット、キーボードはうちのロジャー・キング」(日本語チョットだけですが・・・)と紹介。
そしてトリオの演奏が始まります。
素晴らしくふくよかな低音部が響くギターに加え、全体に深くリーバーブがかかり、さらにフルートにはシングルディレイがかけられる幻想的なサウンドが心地よく、ほとんどCDと同じパーフェクトなサウンドです。
フルートとキーボードがユニゾンになったりハモったり・・・気持ちが良いったらありません。
メドレー取りまぜ以下のようなセットリストでした。

Jacuzzi
Supper's Ready〜After The Ordeal〜Hairless Heart
M3〜Next Time Aroun
Jazz On A Summer's Night
Imagining〜Second Chance
Walking Away from Rainbows
Improv〜The Red Flower of Tai Chi Blooms Everywhere〜Hands of the Priestess
Kim
The Hermit〜Ace of Wands

アンコール
Bacchus〜Firth of Firth Excerpt〜Bacchus

あっという間の1時間15分ほどでしたが、演奏は素晴らしく、ルネッサンスの香り漂うまさにプログレ。
さらに3人のテクニックも素晴らしく、とんでもなく複雑な構成にもかかわらず譜面無しでの演奏で、難しいフレーズもさらりとこなす嘘のようにミストーンの無い完璧な演奏には脱帽。

ただ9月にニューアルバムWild Orchidsがリリースされたにもかかわらず、アルバムからは1曲も演奏しないというのがなかなか珍しいというかなんというか・・・
まあWild Orchidsの曲はトリオでは演奏できないという判断なのでしょう。
今回のライブはLive Archive 05の短縮版と言えるでしょう。

B0009Vaeho.01. Ss500 Sclzzzzzzz V1124481653

最近ではジェネシス再結成というニュースも流れていますが、いつかはジェネシスでの演奏も見てみたいものです。

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